インタビュー
2018年2月1日

リーダーは置かない。チアリーダーに学ぶ自発的コミュニケーションを生む組織づくり【Fリーグ・ペスカドーラ町田チアリーダーズ「Fiore」前編】 (1/2)

 チームスポーツをやる上で、結束力は不可欠なものですよね。仲間との連携はチーム力に大きく影響します。その結束力が問われるスポーツの一つにチアがあります。さまざまなフォーメーションやパフォーマンスは、仲間との信頼関係なしには成立しません。

 そこで今回は、フットサルFリーグ・ペスカドーラ町田専属チアチーム「Fiore(フィオーレ)」の皆さんに、「チームの結束力を高める方法」について伺ってきました!

▲左から、田口友里江さん、福岡伶美さん、薊(あざみ)紫帆さん、尾登美沙子さん

メンバーの自覚と自発的コミュニケーションを生む組織づくりとは

――フィオーレの皆さんはFリーグ・ペスカドーラ町田のホームゲームなどでパフォーマンスを行ってらっしゃるんですよね。満員のアリーナを盛り上げるには息の合った連携がとても重要なのではないでしょうか。

田口さん:そうですね。信頼関係の構築はパフォーマンスの向上に直結すると思います。フィオーレには在籍年数の長いメンバーもいれば下部組織のフィオーレ・ユースから上がってきたばかりの若い子もいて、年齢やキャリアがさまざまなんです。なので、よりコミュニケーションには重点を置いていますね。在籍年数の長いメンバーも短いメンバーもお互いに何でも話し合える雰囲気があって、そこはフィオーレの強みだと思います。

――チームをまとめるキャプテンのような方はいるのですか?

薊さん:いえ、フィオーレはリーダーを置いていないんです。なので誰かの指示に頼るのではなく、1人1人が思ったことや感じたことを積極的に発言してコミュニケーションを取るようにしています。

――なるほど。リーダーがいないからこそ1人1人がより自覚を持って取り組まないといけないんですね。全員が同じ立ち位置だからこそ、各自が自発的に意見を述べたり行動したりする必要が出てきますものね。自ずとコミュニケーションも活発になりそうですね。

福岡さん:そうですね。チームの練習も週1回だけなので、あらゆる面で自主性が求められます。例えば、一番大事な体幹部のトレーニングとストレッチだけでも毎日家でコツコツ続けたり、そういう積み重ねがすごく大事なんです。チーム練習以外での努力は誰か見ている人がいるわけではないですけど、積み重ねたものは自然とチアの踊りの中にも表れると思うので。

――日々の積み重ねはパフォーマンスやその人のオーラにきちんと表れるのでしょうし、そういう前向きなモチベーションは仲間にも伝播しますよね。チームの雰囲気がより良くなりそうです。

福岡さん:仕事をしている時もプライベートの時間も、常に「自分はフィオーレのメンバーだ」という自覚を持っていることが大事だと思うんです。そういう自覚があれば自然と自主的なトレーニングなどもするようになりますし、そういう姿勢とか積み上げてきたものというのは、言葉にしなくても自然と仲間にも伝わるものだと思うので。互いに刺激し合いながら切磋琢磨していけたらと思っています。

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