インタビュー
2018年5月1日

エレクトーンがイヤでイヤで……でも今思えば役に立っている。川崎フロンターレ谷口彰悟(前編)│子どもの頃こんな習い事してました #12 (3/3)

勉強も好きではないがきちんとしていました

――「勉強しなさい」ということは?

中学のときに「ちゃんと勉強しなさい」とすごく言われました。高校はサッカー強豪校の大津高校に進学しましたが、最初からサッカー推薦を考えるのではなく、ちゃんと受験勉強をしなさいということは徹底して言われていました。そのために塾にも通いました。

――「勉強しなさい」と言われることへの反発はありましたか?

勉強はあんまり好きじゃなかったけれど、反発という反発はありませんでした。ただ、中学のときはテストの重要性がわかってなかったというか。特にテスト勉強した記憶ないですし、とりあえずちゃんと授業聞いて、宿題ちゃんとやって……という程度です。成績は悪いほうではなく、上から3分の1に入ってるくらい。といっても、うちの学校は1学年300人いたので100番に入るか入らないかくらいです。

高校のときはがんばっていました。サッカー部の平岡和徳先生の母校である筑波大学を目指そうと決めましたが、一般入試では行けないことがわかっていましたし、サッカー推薦枠はとても少ないのできちんと成績を取って評価してもらわないと、と思っていました。

――ちゃんと将来のことを考えられるまじめな子だったんですね。

末っ子なので、姉が何かやって怒られているのを見てるし、兄貴が何かやって怒られているのも見ていて、これをやったらダメなんだ、これは大丈夫だというのをわかっていたからだと思います。割と、しっかりしなければいけないところではしっかりできるんです。

でも、「これはやらなくても誰からも何も言われないだろう」というところは相当だらしないし、抜けています。チーム内で「こいつ、面倒くさがり屋だから」といじられるのもだいぶ浸透してきました(笑)。

――親御さんから怒られた経験は?

もちろんありますよ。なんでもかんでもギリギリ。マイペースというか、追い込まれないとがんばれないので「早くしなさい」とかなり言われてました。夏休みの宿題も「早くやりなさい」とずっと言われ続けて、「わかった、わかった」と言いながら、毎年結局追い込まれる感じでした。

――子どものころ、サッカー以外で好きなことは?

外で遊ぶこと。シンプルに鬼ごっことか、そういう遊びがむちゃくちゃ好きでした。野球もよくしていて楽しかったですね。そこで、野球選手に……とは思わなかったですけど。毎日、学校から帰ってきたら公園に行って、家で遊ぶことはほぼありませんでした。 体を動かすことが大好きだったんですが、そのすべての原点は、体育幼稚園だったと思います。幼稚園で毎日、遊びの延長で運動していたことがよかったのだと思います。

▼後編に続く!

プロの道が具体的に見えてきたのは、高校2年、スカウトを受けてからでした。川崎フロンターレ谷口彰悟(後編)【子どもの頃こんな習い事してました #12】 | 子育て×スポーツ『MELOS』

[プロフィール]
谷口彰悟(たにぐち・しょうご)
1991年生まれ。熊本県出身。川崎フロンターレ所属。小・中学校時代は熊本ユナイテッドSCで活躍。2007年熊本県立大津高校入学し、注目を浴びる。2010年筑波大学入学。大学屈指のボランチと呼ばれ4年時はキャプテンを務める。2014年川崎フロンターレ入団。2015年国際親善試合イラク戦に出場し、日本代表デビュー。2017年、通算100試合に出場を果たす。リーグ戦ではチームで唯一全試合にフル出場を果たし、クラブ史上初タイトル獲得に貢献した。

<Text:安楽由紀子/Edit:丸山美紀(アート・サプライ)/Photo:小島マサヒロ>

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