2018年10月29日

ゆるく楽しく走るから“続く”。埼玉県『さいたま走友会』│全国のランニングクラブ訪問記 #12 (1/2)

 1人で走るのも楽しいですが、仲間がいれば、さらにその楽しさが広がるかもしれません。MELOSでは全国各地を巡りながら、そんな仲間と出会うキッカケになるランニングチームを取材。具体的な活動内容や特徴などを、詳しくご紹介しています。

今回訪れたのは、埼玉県で活動する『さいたま走友会』。企画・広報担当の矢野淳久さん、副代表の板垣信弘さん、そして女性支部長代理の吉井久美子さんにお話を伺いました。

楽しさを重視して月2回の練習会を開催

 『さいたま走友会』の活動はおもに月2回。第2日曜日に大宮第2公園で、第4日曜日には別所沼公園で練習会を開催しています。今回は実際に練習場所として利用されている、別所沼公園でお話を伺いました。

▲左から吉井さん、板垣さん、矢野さん

板垣:走友会は2006年10月に立ち上げ、当初は5名からスタートしました。私は設立メンバーの1人です。当時は知り合いに声をかけたり、インターネットで募集を出したり。そうして少しずつメンバーが増え、現在は全体で約90名まで増えています。

矢野:私は2008年の入会です。メンバーは90名ほどですが、頻繁に顔を出すのは40名程度でしょうか。それぞれ都合があるので、残りはスケジュールが合うときに参加しています。練習会では、いつも20名前後が参加しているといった状態です。

練習会といっても長い距離を走るのではなく、どちらかといえばゆるめに皆で走るという内容。たとえば別所沼公園なら彩湖まで約3.5kmをジョギングし、到着後は各自のペースで周回コースを走り、また一緒に戻ってくるといった流れなのだとか。速くなるというより、ランニングを楽しめるようにという方針だといいます。

吉井:ガンガン走るわけではなく、仲良く楽しんで走る。私自身は、そういう環境だから続けられていると思っています。実際、メンバーのほとんどは未経験、あるいはそれに近い状態から入った人ばかり。最近では速い人も増えてきましたけどね。

板垣:ゼロから走り始めた人が多い中、サブ3は20名以上もいるんですよ。これは意外かもしれませんが、走友会の特徴かもしれません。40~50代になってから走り始めたり、サブ3のように記録を更新していく人がたくさんいます。

無理なく楽しんでいるからこそ怪我などが少なく、結果的に“続ける”ことで記録が伸びているのかもしれません。確かにお話を伺っていると、3人とも非常に楽しそうでした。

吉井:ゆるいながら距離は走るので、楽というわけではないですけどね。でもガツガツ追い込むわけではないので、続けられるんです。

チーム全体で見ると、平均年齢は47歳程度。40代を中心に、50代、30代と続きます。女性も20名ほどおり、経験・年齢・性別を問わず誰でもウェルカムなチームです。

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