インタビュー
2018年5月4日

プロの道が具体的に見えてきたのは、高校2年、スカウトを受けてからでした。川崎フロンターレ谷口彰悟(後編)│子どもの頃こんな習い事してました #12 (2/2)

すべてサッカーを通して学んできました

――小さいころからサッカーを続けてきて、生き方に影響していることはありますか。

僕という人間はほぼほぼサッカーを通じて成長してきました。もちろん親からのしつけもありますが、それと同じくらいサッカーで形成されてきた部分が非常に大きいと今も思っています。共同生活、先輩・後輩とのつきあいかた、先生、目上の人に対する接し方……すべてサッカーを通じて学んできました。

――他に習っておけばよかったと思うことはありますか。

英会話は習っておきたかったと、今になって思います。話せたらコミュニケーションの幅が広がるだろうし、世の中どんどんグローバル化になってきていますし。今になってそう思うけれど、当時はまったく考えていなかったですね。今からでも習いたいんですが、まだ実行できていません。

――将来、もし子どもが生まれたら習わせたいことは?

意外と自分と同じことを習わせると思う。小さいころに音楽やダンスなどリズム感がつくものはいいと思いますね。スポーツも経験してほしい。まわりのみんなと生活することでわかることもあると思うので、チームスポーツがいいですが、無理はさせません。

――今、サッカーをがんばっている子どもの親御さんにメッセージをお願いします。

いろんな子がいるし、いろんな親もいますよね。基本的には、本人が好きかどうかが一番大事。でも、僕のエレクトーンみたいに親が「これがいい」と思って無理やり習わせて(笑)、当時はイヤでも、今思うとよかったなということもあるので、親も自分を信じて習わせてみるのもいいかもしれない。本人が好きならずっと続けていくだろうし、嫌いならどんどん遠ざかっていくだろうし。しっかり様子を見ながら判断していくといいと思います。

――最後に今シーズンの目標を。

2017年は優勝できて、今シーズンはチャンピオンチームとしてスタートしていますが、2連覇に向けて、今年も変わらずチャレンジャーでありたい。リーグ戦開幕は悪くはないスタートだったと思いますし、ここから独走して圧倒的な強さを見せながら優勝したいということは、監督も選手も思っていることなので、そこに向けて毎日毎日積み上げていっているところです。

個人としても2017年はパフォーマンスにそんなに波がなく、だいぶ安定してプレーできて、自信になりました。2018年もそれ以上にアベレージを上げていきたい。連戦ですが、合間をみつけてやれることをしっかりやって、さらなるレベルアップを目指します。

▼前編はこちら

エレクトーンがイヤでイヤで......でも今思えば役に立っている。川崎フロンターレ谷口彰悟(前編)【子どもの頃こんな習い事してました #12】 | 子育て×スポーツ『MELOS』

[プロフィール]
谷口彰悟(たにぐち・しょうご)
1991年生まれ。熊本県出身。川崎フロンターレ所属。小・中学校時代は熊本ユナイテッドSCで活躍。2007年熊本県立大津高校入学し、注目を浴びる。2010年筑波大学入学。大学屈指のボランチと呼ばれ4年時はキャプテンを務める。2014年川崎フロンターレ入団。2015年国際親善試合イラク戦に出場し、日本代表デビュー。2017年、通算100試合に出場を果たす。リーグ戦ではチームで唯一全試合にフル出場を果たし、クラブ史上初タイトル獲得に貢献した。

<Text:安楽由紀子/Edit:丸山美紀(アート・サプライ)/Photo:小島マサヒロ>

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