2025年10月10日

親に放置されて育った大人に共通する特徴とは。どんな性格になりやすい?男女別に解説 (1/5)

子ども時代の家庭環境は、その後の性格や人間関係のあり方に大きく関わります。特に「放置された」「十分にかまってもらえなかった」と感じながら育った人は、自己肯定感や対人スキル、恋愛・仕事のスタイルにまで影響が及ぶことが少なくありません。

もちろん全員が同じではありませんが、傾向として現れやすい特徴があります。今回は「親に放置されて育った大人に見られやすい共通点」について、男女別にわかりやすく解説していきます。

監修とコメントは、子どもの成長発達にくわしい臨床心理士、公認心理師で一般社団法人マミリア代表理事の鎌田怜那さんです。

「親に放置されて育つ」ってどういうこと?

放置されて育ったとは「ネグレクト(養育放棄)」とも呼ばれ、食事や衣服などの物理的な世話だけでなく、愛情や会話、安心感を十分に与えられない状態も指します。

簡単にいうと、子どもに必要な関わりや愛情が十分に与えられない状態で育つことです。

  • ご飯を与えない、服を用意しない、病院に連れていかないなど、身体的なお世話をしない
  • 話を聞いてもらえない、抱きしめてもらえない、褒めてもらえないなど、心理的な関わりが乏しい
  • 子どもが困っていても助けない、危険から守らないなど、安心感が育ちにくい など

「放置」と聞くと、深刻な虐待のイメージを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、もっと軽い形でも起こりえます。たとえば以下など。

  • 親が忙しくてほとんど会話をしてくれなかった
  • 勉強や運動には厳しいのに、気持ちのサポートはしてもらえなかった
  • 家族の中で居場所がなかった

こうした経験も「放置された」と感じる要因になることがあります。

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放置されて育った子どもが抱えやすいものとは

子ども時代に「親から十分に関わってもらえなかった」と感じている人は、意外と少なくありません。

食事や衣服などの最低限の世話はされていても、気持ちを受け止めてもらえなかったり、安心できる言葉をかけてもらえなかったり。こうした「放置された」経験は、大人になってからも性格や人間関係に影響を与えることがあります。

では、どんな特徴が表れやすいのでしょうか? ここでは代表的なものを紹介します。

自己肯定感が低くなりやすい

「自分は大切にされない存在だ」と子ども時代に感じてしまうと、そのまま大人になっても「どうせ自分なんて」という思考が抜けにくくなります。挑戦や人間関係において、自信を持ちにくい傾向が見られることがあります。

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