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ハイハイ期間が短い赤ちゃんは、手の感覚が身につきにくい? (1/2)

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 「子どもが早く歩けるようになった。うちの子は発育が早い天才かも!」などと、子どもの成長をよろこんでいる親御さん。実はこれ、まったくの逆なのです。“ハイハイ”する期間がしっかりなかったため、その後に影響が出てしまうかもしれません。ここでは“ハイハイ”の重要性について、幼児・高校の体育指導を行っている筆者が説明していきます。

手を使うことの重要性

 部活動の指導をしていて、昔と比べると次のようなケースが圧倒的に増えました。

・ケガが多い
・転ぶことが多い
・転び方が下手で体を痛めてしまう

 ご家庭の話を聞いてみると、決まって「けっこう早くから歩き始めた」と答えが返ってきます。すべてここに繋がることではないと思いますが、子どもたちの身に何が起きているのでしょうか。1つの要因として、小さい頃に“ハイハイ”する期間が短くなったことで、手やバランス感覚が未発達になっているのではないかと、考えました。

 ここで、1つ資料を見てみましょう。こちらは「スキャモンの発達曲線」というグラフです。このグラフから、神経の9割が0~5歳頃までに完成するということが分かります。

▲スキャモンの発達曲線(グラフは筆者作成)

 また、身体のどの部分が脳の神経範囲に大きく影響しているかを考えたとき、実は手がもっとも脳を使っています。つまり、小さいうちに手をたくさん使って、手の神経を育てておかなければいけないことが分かるでしょう。手遊びは学校に上がる前まで、保育園でも幼稚園でも積極的に行っています。しかし小学校に上がると、これがほとんど行われなくなるのです。その理由は、このようなことからも科学的に裏付けされています。

 なお、子どもの運動発達としては以下のような流れが一般的です。

・首のすわり:3〜4ヶ月
・寝返り:5〜6ヶ月
・1人座り:7〜8ヶ月
・ハイハイ:8〜10ヶ月
・つかまり立ち:9〜10ヶ月
・ひとり歩き:14〜15ヶ月

 ハイハイの時期に、あまりハイハイしていないと、手の神経が十分に育たず、手で支える感覚が未発達となってしまいます。

 また、立った姿勢でも座った姿勢でも、頭とお尻の関係は“縦”。しかし、ハイハイでは頭とお尻が“横”の関係となっており、バランスも通常とは異なる感覚が必要となります。そのため、この時期に手の神経やバランス感覚を身につけておかないと、何もないところで転んだり、転んで手をついた際にしっかりつけず、骨折などのケガをしてしまったり、あるいは転んだ際に手をつけずに顔から落ちてしまう子になってしまうのです。昔は歩行器を使って、少しでも早く歩く練習を行っていました。しかし最近ではこのような背景からも、歩行器はほとんど使われなくなっています。

 私はこうしたことを解決するために、体育の授業でマット運動ではなく、その前段階の「マット遊び」を取り入れています。その際にはさまざまなハイハイを行うのですが、手のひらをつかない、または指でハイハイする受講生が、昔に比べて多いようです。そして、少し違った動きをすると支えられなくなり、崩れたり顔から落ちたりします。

ハイハイ不足を補うマット遊び8

 赤ちゃんがいるご家庭では、赤ちゃんのまわりにしっかりスペースを設けていますか? 物は散乱していないでしょうか。スペースがなく物が散乱しているようでは、赤ちゃんもハイハイする気になりません。そのため、いきなりつかまり立ちしようとしてしまいます。ぜひ、ハイハイしやすい環境を作ってあげてください。もしハイハイをさせてこなかった場合は、ここで私が行っているマット遊びの内容をご紹介しますので、取り組んでみてください。幼児以上なら、どの年代でも効果があります。

<普通のハイハイ>

 ハイハイが足りない子は、いきなりいろいろなハイハイを行うと手を痛めてしまう可能性があります。まずは、普通のハイハイから慣れていきましょう。このとき、しっかりと手のひらをついてハイハイすることを身につけてください。ちなみに前だけでなく、横向き・後ろ向きも取り組んでみるとよいでしょう。

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