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ライフスタイル
2020年12月22日

運動後に「ペアストレッチ(パーソナルストレッチ)」をするメリットとは。その理由と効果を専門家が解説 (2/2)

ストレッチは筋肉の動く方向にアプローチする

 そこで大切なのがストレッチです。ストレッチはマッサージと違い、筋肉の動く方向にアプローチします。そのため、筋肉の動きを変えることが可能です。しかし、子どもは1人ではうまくストレッチの効果を出すことができません。そこで、パーソナルストレッチ(ペアストレッチ)を行う必要があります。

 「そんな専門的なことを行う技術はない」という保護者の方がいるかもしれません。しかし、たとえ技術を持たない人が行うとしても、セルフストレッチよりパーソナルストレッチの方が断然効果が高いのです。ぜひ、一緒にやってあげてください。

マッサージを行ってからストレッチをすると効率的

 また、マッサージを行ってからパーソナルストレッチをかけると、とてもしっかり筋肉が伸びるようになって効率的です。筋肉は、ほぐれていて緩んでいる状態の方が伸びやすいもの。

 以前、体がつらすぎて、鍼治療に行ってからストレッチに来た方がいました。「いつもよりも伸ばしやすいです」と伝えたところ、実は鍼治療に行ってきたとのこと。ストレッチ専門店でも、施術効果が高いところでは、軽くマッサージのようなことを行ってストレッチをかけます。実際、前屈の数値が20cm近く改善することもザラなのです。

つらい箇所だけのストレッチでも効果的

 また、全身ストレッチをかけてあげるとよいですが、子どもの場合、もっともつらい筋肉にパーソナルストレッチをかけるだけでも効果が出ます。そのため、時間がないときにはもっともつらい箇所に行うだけでも構いません。

 ケガをしてからでは遅いですから、そうなる前にぜひとも、マッサージからのパーソナルストレッチを実践してみてください。パフォーマンス向上にもつながります。

[筆者プロフィール]
赤堀達也(あかほり・たつや)
1975年生まれ。静岡県出身。小中学校・大学でバスケを指導し、小・大で全国出場、公立中学で県Best4 に入るなどの実績を残す。最高は全国準優勝。選手育成は独創的理論による論理的指導で行い、新体力テストが最低水準校で県大会優勝、高校時代に日の目を見ない大学の選手で東海1部に昇格した。また幼児・高校の体育も行い、全年齢の子どもに携わる。現在は群馬医療福祉大学で教鞭を執り、幼児の体育・健康の授業や研究を行っている。また学校における働き方改革の部活動問題の解決に向け、社会体育クラブを設立・活動している。
[HP] https://mt-a.jimdo.com

<Text:赤堀達也/Photo:Getty Images>

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