子どもも、親もうれしい“食育法”とは。ママアスリートが考える3つのポイント│寺田明日香の「ママ、ときどきアスリート~for 2020~」#15 (2/2)
栄養バランスのとれたメニューを
しかし、食べてもらえなくてもいろいろな食べ物をそろえて出すことは重要なことだと感じています。下の写真は、栄養士さんから一緒に食育をしながらメニューを考えられるように作っていただいた食育シートです。
どんな食事がよいか迷ったときは、シートで分類されている色の食材がそろうように考えたらよいかと思います。
さらに「明日香さん、小さいころ牛乳たくさん飲んでました?」と、この28年間で何十回聞かれたかわからないこの質問。私は身長が168cmで高い方ですが、そこまで牛乳を好んだ覚えはありません。飲んでも給食で出される紙パックの牛乳かシリアルに入れる牛乳くらいでした。
アスリートの方に聞いても、小さいころから牛乳が大好き! という方は、私が出会ってきたなかではかなり少数派です。身長が高くてマッチョなの方でも「牛乳はきらい!」という方までいらっしゃいました。
子どもにとっては、カルシウムやタンパク質、脂質、ビタミンB2などの栄養が牛乳だと手早くとれます。意外に感じるかもしれませんが、よく成長する=牛乳好きというイメージがついているのであって、たくさん飲めばよいかというと、そういうわけでもないようです。体質的にお腹を壊してしまう子もいるので、あまり多くは取りすぎないようにしたいです。
みんなで楽しくごはんを食べよう
ごはんの時間に子どもが遊んだりすると私はよく注意をしますが、最近はあまのじゃくで、わざとふざけるようなときがあります。
ママとしてはイライラする局面ですが、より強く注意をすると火に油を注ぐのと同じだということに気づき、「いいよ〜もう、ごちそうさまなのね〜」と軽く片付けるようにしました(そうすると、娘は焦って食べますが……)。
イライラするとガミガミ言いがちな私ですが、ごはんの時間が楽しくないと大人もつらいので、できるだけごはんの時間が楽しくなるような雰囲気づくりも大切なのかなと思います。
「ぜんぶ食べなさいと強制しないこと」「栄養バランスよく食べること」「みんなで楽しく食べること」が子どもとの食事のポイントに。この3つのポイントを実践できれば、子どももママパパもごはんのことを考えるのが楽しくなるのかもしれません。
《プロフィール》
寺田明日香(てらだ・あすか)
1990年1月14日生まれ。北海道札幌市出身。血液型はO型。ディズニーとカリカリ梅が好き。小学校4年生から陸上競技を始め、小学校5・6年時ともに全国小学生陸上100mで2位。高校1年から本格的にハードルを始め、2005~2007年にはインターハイ女子100mハードルで史上初の3連覇。3年時には100m、4×100mリレーと合わせてこちらも史上初となる3冠を達成。2008年、社会人1年目で初出場の日本選手権女子100mハードルで優勝。以降3連覇を果たす。2009年世界陸上ベルリン大会出場、アジア選手権では銀メダルを獲得。同年記録した13秒05は同年の世界ジュニアランク1位だった。2010年にはアジア大会で5位に入賞するが、相次ぐケガで2013年に現役を引退。翌年から早稲田大学人間科学部に入学。その後、結婚・出産を経て女性アスリートの先駆者となるべく、「ママアスリート」として、2016年夏に「7人制ラグビー」に競技転向する形で現役復帰。同年12月の日本ラグビー協会によるトライアウトに合格。2017年からは日本代表候補として活動している。日本ではほぼ類をみない「世界レベル選手の競技転向、同一シーズン間の競技転向、幼児を子に持つママアスリート」として、2020年東京オリンピックを目指す。◎所属企業:株式会社リブラン
◎所属チーム:千葉ペガサス
◎主な記録:100mハードル日本ジュニア記録(13秒05=2009年世界ジュニアランキング1位)/100mハードル日本高校記録(13秒39)
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<Text&Photo:寺田明日香/Edit:アート・サプライ>