インタビュー
2020年2月27日

ソフトボール出身、小柄、甲子園の出場経験なし⋯⋯すべての経験が今につながっている。埼玉西武ライオンズ・源田壮亮(後編)|子どもの頃こんな習い事してました #29 (2/2)

――人に恵まれているというのは、そうした人を引き寄せる源田選手ご自身の人望があってこそ。人との関係を築く上で心がけていることはありますか。

なんだろう? あまり意識していませんが、本当に人には恵まれているんですよね。高校、大学、社会人と昔からの友人とは今も仲が良くて、みんな昔と変わらずに接してくれます。試合後にわざわざ電話してきて「あそこで打てよ」「なにしてんねん、ちゃんとやれよ」などと言ってきて(笑)。プロになっても気を使われていないので楽ですね。

僕にとって野球はずっと楽しいもの

――2019年10月に元乃木坂46・衛藤美彩さんとご結婚されました。もし将来お子さんが生まれたら習わせたいことはありますか。

何かしらチームスポーツをやってくれたらうれしい。個人スポーツで自分と向き合っていくのもいいと思うんですけど、僕がチームスポーツでずっと来ているのでそのよさがわかるし、人との接し方もわかるので、何かやってほしい。それがたまたま野球だったらさらにうれしい。

――自分と同じ競技は苦しさがわかるからさせたくないというアスリートも多いようです。

苦しむのは苦しんでいいと思う。でも僕自身にとって野球はずっと楽しいもの。いやなときはありますけど「辞めたい」とまでは思ったことがありません。

――プロになると楽しいことばかりではないと想像しますが。

もちろん辛いことはありますよ。ミスをしたら全国的にバレるので(笑)、ダメージは大きいですけど、だからといって「辞めたい」と思ったことはないですね。野球が好きです。それを仕事にできているのはめちゃくちゃ幸せだと思います。

――チームスポーツの魅力は?

チームメイトの中でもまれることで学ぶことがたくさんあると思います。コーチが泣きながら僕らのために正面からぶつかってくれてみんなでそれに応えようとしたこと、中学3年間1回も勝てなかったチームに最後の最後で初めて勝ててみんなで喜んで見た景色、そういったことは今でも鮮明に覚えています。

――自分が「習っておけばよかった」「これから習ってみたい」と思うことはありますか。

そろばんを習っていた人は計算が早くてかっこいい。学生のとき、計算機を使って打率の計算を出してたんですけど、暗算できる人がいてうらやましかった。これから習ってみたいことは……。なんだろう。英会話? いいですね。

――今シーズンの抱負を教えてください。

目標はやっぱりリーグ3連覇。1年間戦って優勝は本当にうれしいので、まずそこをめざしていきたいと思います。

[プロフィール]
源田壮亮(げんだ・そうすけ)
1993年生まれ、大分県出身。身長179センチ、体重75キロ。右投げ左打ち。大分商業高校、愛知学院大、トヨタ自動車を経て2016年ドラフト3位で埼玉西武ライオンズに入団。2017年最優秀新人賞受賞。ベストナイン、ゴールデングラブ賞は、2018年、2019年の2年連続受賞。2019年は135試合に出場、打率.274、2本塁打、41打点。通算成績は421試合に出場、打率.274、9本塁打、155打点。背番号6。

<Text:安楽由紀子/Edit:丸山美紀(アート・サプライ)/Photo:森カズシゲ>

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