オリンピックに見る、日本人選手の強さの秘訣とは。心理専門家が独自の目線で語る (3/3)
1.マイナスの思いを切り替えるワーク
(1)マイナスの気持ちになる場面をひとつ思い出してください
(2)その際、自分の身体に意識を向けて、モヤモヤなどを感じる箇所を見つけてください。もっとも感じる箇所に手を当ててください
(3)手を当てた箇所、どのような感じがしますか? 感じる感覚の大きさ・重さなどです
(4)感じる感覚に名前を付けるとしたら、どのような名前がいいですか?
(ここでは「モヤモヤ君」とします)
(5)そのモヤモヤ君を、手のひらに取り出してください。難しい場合、「フゥ~」と息を吐き出し、その吐いた息を手のひらに溜めてください
(6)手のひらに乗っているモヤモヤ君を見てください。形・大きさ・色・重み・傷や凹みの有無・触れた感触などを確認してください
(7)モヤモヤ君に耳を当てて、彼が言いたいことなどをうかがってください
(8)モヤモヤ君がホッと安心できる言葉をかけてください。その際、手で優しくマッサージなどの仕草も添えてください
(9)モヤモヤ君の様子に変化はありましたか? もし、変化が見られない場合、上記の手順の(7)(8)を繰り返します
(10)モヤモヤ君が、最初と較べて、傷や凹みがなくなり、色も白やピンクなどの優しい色に変り、重さが軽くなるなど、プラスの変化が見られたらOKです
(11)モヤモヤ君に「戻りたい箇所」を確認し、そこに戻してください
最初と同じ場合もあります。異なる場合もあります。また、外に居たいという場合もあります。モヤモヤ君の意向を尊重してください。
次:もうひとつのワーク
2.感謝に気づける深呼吸
(1)深呼吸をします。息を吐くときは口から、ゆっくりと長めに吐きます。吸うときは鼻から、吐くときよりも短めに吸い込みます
(2)気持ちが穏やかになってきたら、手を自分の胸(肺のあたり)に当ててください。ゆっくりと動く、自分の肺の動きを感じ取ってください
(3)次に心臓です。心臓の辺りに手を当て、心臓の動きを感じてみましょう。さらに、自分の身体全体を循環する血液の流れも感じてください
(4)最後にお腹(丹田のあたり)に手を当ててください。あなたを取り巻く人やあなた自身の身体との繋がりを感じ取ってください
思いを胸に持ち続けることが大事
オリンピックで活躍する日本の選手から、自信に繋げるコツについて考えてきました。
ポイントは「感謝」です。とってもシンプルな方法で、いつでも、どなたでもできます。ぜひ、取り組んでみてください。
最後に、ジョン・F・ケネディの言葉をご紹介します。
「感謝の気持ちを表すときに忘れてはならないのは、最高の感謝とは、それを言葉にすることではなく、その気持ちを胸に生きていくことです」 (アメリカ合衆国第35代大統領 ジョン・F・ケネディ)
オリンピックは4年に一度です。勝った選手も負けた選手も、思いを胸に次回に臨むのでしょう。厳しい練習に耐えることができるのも、その思いです。
感謝とは「人生を前に進ませる大きなエネルギー」とも言えるのでしょう。 ガンバレ日本!
著者プロフィール
佐藤城人(さとうしろと)
心理カウンセラー・心理セラピスト・気功師範。過去にアルコール依存症を患った経験があり、それを克服する過程で40代に再度大学に入学、心理学と出会う。各種依存症やインナーチャイルドを抱える方、さらには摂食障害の悩みなど、これまで10年間で約5000名様の悩みをサポート。摂食障害の回復プログラムの中で「正しさよりも心地良いダイエット法」を提唱する。2019(令和元)年一般社団法人インナークリエイティブセラピスト協会を設立。現在はカウンセラー・セラピストの養成にも力を入れている。https://www.in-ct.org/
<Text:佐藤城人、Edit:編集部>