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【世界が動いたスポーツ記念日 #1】オリンピックが「平和の祭典」になった!

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 「世界が動いたスポーツ記念日」では、世界規模で話題になったかつてのスポーツトピックを厳選。単なる回顧録ではなく、スポーツがいかに人々や文化に影響を与えたか、その偉大さに触れていきます。また、記念すべきその日に生まれたトップアスリートもあわせて紹介しています。

初モノ尽くしの第4回オリンピック大会

 1908年4月27日から同年10月31日まで、イギリス・ロンドンで第4回夏季オリンピックが開催されました。もともとはイタリアのローマで開催される予定でしたが、1906年にイタリアのナポリ湾岸にあるヴェスヴィオ山が噴火し、その影響がローマにも及んだため、急きょ開催地をロンドンに変更したという経緯があります。

 ちなみに、近代オリンピック競技大会第1回として開催されたのは、ご存知のようにギリシャ・アテネ。参加したのは欧米の先進国14カ国で、さらに男性のみしか出場できませんでした。そして続く第2回、第3回は、諸処の事情により万国博覧会の付属国際競技大会として実施されています。つまり、第3回までのオリンピックは、まだ世界規模のスポーツの祭典というにはやや小さいものでした。そして今回紹介する第4回ロンドン大会こそが、規模や概念において現代のオリンピックに通ずるきっかけになったと言えるのです。

 第4回ロンドン大会に出場したのは、全22カ国と地域から1999人の選手たち。第3回までは、個人やチームで申し込めば、誰でも参加できたことに対し、第4回からは各国のオリンピック委員会を通じて参加する形式を採用しました。つまり、今日におけるオリンピックと同形の流れを作ったと言えるのです。さらに同大会の競技種目には、意外にもフィギュアスケートが実施されています。後年開催されることになる冬季オリンピックの布石と言えば大袈裟ですが、きっかけのひとつになったことは間違いないでしょう。つまり、第4回大会には、オリンピックの原点と言える要素が満載だったのです。

 ロンドン大会で最も多くメダルを獲得したのは、計146個(金56個、銀51個、銅39個)を記録した、ホスト国であるイギリス。もともと実力のあったロンドンに対し、この頃から急速に国力をつけていったアメリカがお互いをライバル視し、険悪なムードが漂ったものの、ペンシルバニア大司教であるエチュルバート・タルポット氏が、「オリンピックにおいて重要なのは、勝利することよりむしろ参加したことであろう」と発言したことにより沈静化。これが後にオリンピック精神の表現として引用されるようになったと言われています。ちなみに、同大会の参加国は22で、残念ながら日本は不参加となっています。

この日生まれたアスリートは?<4月27日編>

●ジョージ・ガービン(バスケットボール選手)
 元NBA選手。主にサンアントニオ・スパーズで活躍し、1996年にバスケットボール殿堂入りを果たす。同チームでつけていた背番号44は、永久欠番となっている(1952年4月27日生まれ)。

●吉村禎章(よしむら さだあき・プロ野球選手)
 1980年代後半に、読売巨人軍の主力選手として活躍。1988年7月6日の対中日ドラゴンズ戦(札幌円山球場)での守備中、飛球を捕球する際、センターを守っていた栄村忠広選手と激突。靱帯3本断裂・神経損傷という大怪我を負ったが、翌1989年9月に代打で復帰した(1963年4月27日生まれ)。

●船木和喜(ふなき かずよし・スキージャンプ選手)
 幼い頃からスキージャンプ競技を始め、後に日本代表として冬季オリンピック2大会に出場。1998年の長野オリンピックでは、団体ラージヒル、個人ラージヒルの2種目で金メダルを獲得。さらに個人ノーマルヒルでも銀メダルを獲得するという活躍を見せた(1975年4月27日生まれ)。

●ディナラ・サフィナ(女子プロテニス選手)
 2009年に世界ランキング1位に輝いた経験のある、ロシア出身の実力派テニスプレーヤー。2009年の全豪オープンでは、2度目となる4大大会女子シングルス決勝進出を決めた。同大会決勝戦で強豪、セリーナ・ウィリアムズに完敗を喫すも、ここで世界ランク1位を手にする。その後、グランドスラムで準決勝に進出するなどの活躍を見せたが、2014年5月に現役を引退した。ちなみに、男子プロテニスの元世界ランカー、マラト・サフィンの実妹(1986年4月27日生まれ)。

<Text:上野慎治郎(アート・サプライ)/Photo:Getty Images>

《参考文献》
「ポケット版 オリンピック事典」株式会社 楽
「近代オリンピック100年の歩み」ベースボール・マガジン社

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