インタビュー
2018年6月6日

私立恵比寿中学・中山莉子「バトンもモダンバレエもアイドルも、パフォーマンスで大切なことは同じ」(後編)│アイドルと、スポーツと、青春と。#12 (1/3)

 スポーツにガチで打ち込んだ経験を持つアイドルに、その思い出や競技の魅力について語ってもらうインタビュー連載「アイドルと、スポーツと、青春と。」。

 第12回に登場するのは、『永遠に中学生』というコンセプトを掲げるアイドルグループ・私立恵比寿中学の中山莉子さん。ステージ上ではキレのあるダンスはもちろん、豪快なアクロバットを披露するなど抜群の運動センスを誇ります。そんな彼女のルーツには、全国大会で優勝した経験もあるバトントワリングと、物心つく前に始めたモダンバレエがあるようです。

 後編では、過去のスポーツ経験がアイドル活動にどう結びついているかを語ってもらいました。

前編:私立恵比寿中学・中山莉子「チームで何かをすることが好き。スポーツでもアイドルでも」(前編)

アイドル活動が忙しくてバトンをやめることになって悔しかった

——全国大会に出場する強豪クラブということもあり、先生はすごく厳しかったのでしょうか?

そうですね。怒鳴ったりすることはないんですけど、常にビシっと注意をする感じでした。だから、みんな緊張感を持って練習してましたよ。でも、当時の私は怒られてるという実感はあまりなかったらしいです。「私のことを思って叱ってくれてるんだ」って当時はお母さんに話してたみたいです。あんまり覚えてないんですけれど(笑)。

——先生とのやりとりで何か覚えていることはありますか?

すごく悔しいことが一度だけありました。ダンストワールという音楽にダンスの動きを合わせて、さらにバトンを使うソロの種目があるんですけれど、振り付けを完璧に覚えていない状態で先生に披露してしまったんです。そしたら「残念だね」って言われて。そのひと言がけっこうショックでしたね。

——なかなか重たい言葉ですね。

でも、うれしかったこともあります。中学に上がるともっと厳しくてレベルが高いチームがあるんですけど、仕事が忙しくなって継続するのが難しくなってしまってやめることにしたんです。そのことを伝えたときに「辞めなければ、莉子はひとつレベルの高いチームに入る予定だったんだよ」って言われて。

——認めてくれてたんですね。

みたいです。そのときはうれしくありつつも、続けられない悔しい気持ちでいっぱいでした。

▲公演でモダンバレエを踊る小学生時代の中山さん

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