ランニングだけじゃない！「GPSウォッチ」の機能解説＆活用シーンをおさらい

　地球上のどこにいても、現在地点がわかるGPS機能。近年では腕時計にも搭載された製品が多数発売されており、さまざまなシーンで活躍の場を広げています。主にランニングウォッチとして使用されることが多いですが、マリンスポーツや登山などでも使える便利な「GPSウォッチ」の機能。その中身と活用シーンについてご説明します。

GPSウォッチでできること

　GPS（Global Positioning System）とは、人工衛星を使って現在地点を測るシステムを表します。GPSウォッチを知らないという方は、「腕時計型のカーナビ」とイメージするとわかりやすいでしょう。

　サイズはコンパクトになっても、最近のGPSウォッチは高い機能性を持ち併せています。多くの商品に防水機能が付き、走行距離やペース、脈拍、最大酸素摂取量の計測まで可能。さらに連動するスマホアプリを併用することによって、データをスマホにアップデートし、SNSへ投稿することだって簡単にできてしまいます。

　ランナーであれば、毎日のランニングデータを手軽に管理することができます。さらに脈拍計測機能を活用すれば、日々の体調管理までこれひとつ。山道を走るトレイルランナーの方であれば、遭難という最悪の事態を防ぐツールとしても役に立ちます。

メーカーによって特徴はさまざま

　では、日本で流通されているGPSウォッチにはどのようなモデルがあるのでしょうか。大手メーカーのEPSON（エプソン）・GARMIN（ガーミン）・SUUNTO（スント）のモデルを参考に、それぞれのメーカーの特徴もまとめてみました。

＜EPSON＞
・国産メーカー
・ランニング用に特化したモデルが多い
・見た目も従来のランニングウォッチに近い
・他2メーカーに比較すると低価格（3～4万円台）

◎J-350B／F
　長時間駆動、10気圧防水を可能にしたタフなモデル。ランナーの中でもウルトラマラソンやトレイルランニング、トライアスロンの計測にぴったりです。GPS計測と脈拍計測を同時に行いながら、約36時間の稼働を実現しています。なお、アプリ「Epson View」をインストールすることで、スマホとの連動も可能です。

＜GARMIN＞
・米国メーカー
・さまざまな用途に対応したモデルが多種類販売されている
・デザインが豊富
・価格は3万円台から11万円台と幅が広い
・インターネットサイト「Garmin Connect」（無料）による連動が可能

◎ForeAthlete 935
　重量49 g の軽量を実現したGPSランニング・トライアスロンウォッチ。精度の高い気圧高度計と電子コンパス、光学式の心拍計が内蔵されており、さまざまなスポーツにも対応しています。トレーニングの状態を評価する「トレーニングステータス機能」に加え、「パフォーマンスモニタリング機能」も追加。日々のトレーニングデータから健康状態やトレーニングの効果を実感することができます。スマホとの連動も可能なGPSウォッチです。

＜SUUNTO＞
・フィンランドメーカー
・高級感あふれるデザインが魅力
・価格は3万円台から11万円台と幅が広い
・あらゆるスポーツに対応したマルチ機能を搭載

◎SUUNTO SPARTAN SPORT WRIST HR FOREST SPECIAL EDITION
　手首での心拍数測定機能を搭載した、マルチスポーツ向けGPSウォッチ。80種類以上のスポーツモードと各スポーツに特化したマルチ機能がプリインストールされており、さまざまなアスリートをサポートしてくれます。カラータッチスクリーンというのも、SUUNTOならではのハイテクさを感じさせてくれるでしょう。

　基本的な性能はそこまで変わりませんが、商品によって各メーカーの特色がところどころに表れています。低価格＆長時間駆動ならEPSON、多様な機能性を求めるならGARMIN、デザイン重視ならSUUNTOなど。人によって重量を気にする人もいれば、デザイン重視の人、機能性重視の人、価格重視の人などさまざまです。そのため、やはり最終的には好みで選ぶことになるでしょう。

　近年はスマホアプリやインターネットサイトを利用した、共有システムが主流となっているようです。使いこなせば、非常に便利なライフツールとなるのではないでしょうか。ランナーの相棒、あるいは日常の健康管理ツールとして、幅広いシーンで活躍を期待できるGPSウォッチ。皆さんも、自分に合った機種をぜひチェックしてみてください。