インタビュー
2018年11月15日

部員ゼロからチームを作り上げた。足立佳奈さん、チームスポーツや部活で大切なことってなんですか?(前編) (3/3)

32対0で負けたけどチームはひとつに

――チームの成績はどうだったのでしょう。

市大会は優勝できても、未経験の子が集まった部活だったので、その上の地区大会になるとぜんぜん歯が立ちませんでした。

――思い出に残っている試合は?

県の公式戦で、32対0で負けた試合ですね。中学最後の年の一番初めの試合でした。リトルリーグの選手たちが集まったチームとの対決だったのですが、実力の差がありました。 コールドの規定がない試合だったので、最後までボロボロにやられて……。ただ、誰一人として心が折れることなく、最終回の7回までやり切りました。

――その状況に追い込まれると、心が折れて泣きそう……。

泣きたいというよりは、逆にみんなすごく笑顔になって、「最後までやりきろう!」「私たちだったら大丈夫だから!」と励まし合っていました。「相手は強いんだから仕方がないよ」といい意味で開き直っていてチームがひとつになりました。そのときは、「この仲間でよかったな」とみんなが思っていたと思います。

――イチから始めたチームで、最後の試合までやり終えたときの心境を聞かせてください。

12人全員で最後までやり切ることができて、やってよかったなという達成感がありました。最後にみんなが「私たちは佳奈がいたからここまでできたよ」と言ってくれて。みんな最初は「ボールが怖い!」「グローブ、臭い!」「なんでこんなスパイクを履かなきゃいけないの!」など、愚痴ばかりを言ってたのに(笑)。楽しいことばかりじゃなかったけど、みんなでひとつひとつを乗り越えてきて、やってよかったです。このチームとは部活以外のところでも支え合うことができ、すてきな関係を作ることができました。もしかしたらこういうところは女子の団結力が活きたのかもしれませんね。

▲ファーストアルバム「Yeah!Yeah!」はスポーツと恋をがんばっている人へのエールが込められている

――現在はシンガーソングライターとして活躍されていますが、音楽活動をしていてスポーツの経験が活きているな、と感じることは?

ファーストアルバムの「Yeah!Yeah!」はスポーツをがんばっている人と、恋愛をがんばっている人へのエールという、2つのエールが込められたアルバムになっています。スポーツ経験があるからこそ、心を込めて作れるし、歌えますね。そういうところが活きているなと思います。

後編:経験ゼロの部員がソフトボールでひとつに。足立佳奈さん、チーム作りで大切なことってなんですか?(後編)

[プロフィール]
足立佳奈(あだち・かな)
岐阜県海津市出身。2014年に「LINE×SONY MUSICオーディション」で12万5094人の中からグランプリを獲得し、2017年8月に「笑顔の作り方~キムチ~/ココロハレテ」でメジャーデビュー。その後、LINEバイトのヒロインやフジテレビ「新しい波24」やNHK Eテレ高校講座「国語表現」のMC、TBSドラマ「チア☆ダン」出演など、多方面で活躍。趣味はスポーツ観戦と食べること、走ること。2018年10月17日にファーストアルバム「Yeah!Yeah!」が発売された。
【公式サイト】http://www.adachikana.com/
【公式ブログ】https://lineblog.me/adachikana/
【公式Twitter】https://twitter.com/kana1014lm
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<Text:竹内みちまろ(H14)/Photo:辰根東醐>

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