インタビュー
2020年1月3日

ハードル界が今アツい!W日本記録保持者に聞いた強さの秘密とは?高山峻野×寺田明日香[新春特別対談](後編) (3/3)

対談を振り返って

—— 最後に聞いてみたいことはありますか。

寺田:高山くんは踏み切っている時のリード足が上がってくるのがメッチャ速いけど、それは意識してやっている?

高山:もともと振り上げが遅かったので、それを速くするためにドリルやミニハードルをやっていました。挟み込んで勢いよくパッと上げると鋭いスイングスピードが出るので、そのドリルばかりやっていました。

寺田:そうなんだ、力の方向がすごくいいなって思っていました。やっぱり基本が大切だよね。

—— 今日話をしてみて、互いにすごいなと思ったところはどんなところですか。

寺田:高山くんは“漢字ドリルタイプ”だなというのがわかりました。漢字ドリルってやらなきゃ身につかないじゃないですか。私も“漢字ドリル”をできるようになったのは最近だけど、それをずっとやってきたのは凄いなと思うし。それに感覚がないとはいっているけど、感覚はあるだろうしすごく持っていると思います。それに気づいていないだけで、内に“リトル高山”がいるはずです。感覚って頭で感じるだけじゃなくて、体で感じるものだし。

高山:僕は今年見ていて感じたところだけですが、本当に今までの日本人に無いタイプの選手なのですごいなと思います。なかなかここまで、ほかの選手に「これが正しいやり方だ」というのを見せつけるような選手はいなかったから。女子でもスピードが必要だという選手は今までいなかったので、寺田さんが出てきたことでこれからの女子ハードル界もすごく変わるんじゃないかなと思います。

[プロフィール]
高山峻野(たかやま・しゅんや)
1994年9月3日、広島県生まれ。血液型はAB型。趣味は読書とお絵かき。専門は110mハードル。2015年に第99回日本選手権優勝(13秒81)、2017年には13秒45で第101回日本選手権優勝を果たす。2019年シーズンは、6月に日本選手権男子110mハードルで日本記録タイ・大会記録タイとなる13秒36をマーク。第59回実学対抗を13秒30(当時日本新記録)で優勝。8月に開催された第1回Athlete Night Games in FUKUIで日本新記録となる13秒25で優勝した。100mでも自己記録を更新。9月にカタール・ドーハで開催された世界陸上に出場し準決勝に進む。2020年東京オリンピックを目指している。

◎所属企業:株式会社ゼンリン
◎主な記録:110mハードル日本記録保持者(13秒25)/100m(10秒34)

【今後のスケジュール】
2020年4月29日(水)第54回織田幹雄記念国際陸上競技大会
2020年5月10日(日)セイコーゴールデングランプリ陸上 2020 東京
2020年6月7日(日)布勢スプリント2020
2020年6月25日(木)~28日(日)第104回 日本陸上競技選手権大会

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◎Twitter
https://twitter.com/abcd0903
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https://www.instagram.com/shunya.takayama/
◎ゼンリン陸上競技部 公式サイト
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◎ゼンリン陸上競技部 公式Twitter
https://twitter.com/ZENRIN_TF

[プロフィール]
寺田明日香(てらだ・あすか)
1990年1月14日生まれ。北海道札幌市出身。血液型はO型。ディズニーとカリカリ梅が好き。会いたい人は、大谷翔平と星野源。小学校4年生から陸上競技を始め、小学校5・6年時ともに全国小学生陸上100mで2位。高校1年から本格的にハードルを始め、2005~2007年にはインターハイ女子100mハードルで史上初の3連覇。3年時には100m、4×100mリレーと合わせて同じく史上初となる3冠を達成。2008年、社会人1年目で初出場の日本選手権女子100mハードルで優勝。以降3連覇を果たす。2009年世界陸上ベルリン大会出場、アジア選手権では銀メダルを獲得。同年記録した13秒05は同年の世界ジュニアランク1位だった。2010年にはアジア大会で5位に入賞するが、相次ぐケガ・病気で2013年に現役を引退。翌年から早稲田大学人間科学部に入学。その後、結婚・出産を経て、「ママアスリート」として、2016年夏に「7人制ラグビー」に競技転向する形で現役復帰した。同年12月の日本ラグビー協会によるトライアウトに合格。2017年1月からは日本代表練習生として活動した。2018年12月にラグビー選手としての引退と陸上競技への復帰を表明。2019年シーズンから競技会に出場し、6月に日本選手権女子100mハードルで9年ぶりの表彰台となる3位に入り、7月には100mでも自己記録を更新。8月には19年前に金沢イボンヌ氏が記録していた日本記録13秒00に並ぶと、9月1日に「富士北麓ワールドトライアル2019」で史上初めて13秒の壁を突破し、12秒97の日本新記録を樹立。カタール・ドーハで開催された世界陸上に出場。再び陸上競技選手として、2020年東京オリンピックを目指す。

◎所属企業:株式会社パソナグループ
◎主な記録:100mハードル日本記録保持者(12秒97)/100mハードルU20日本記録保持者(13秒05=2009年世界ジュニアランキング1位)/100mハードル日本高校歴代2位(13秒39)/100m:11秒63

【今後のスケジュール】
2020年2月1日(土)2020日本室内陸上競技大阪大会@大阪城ホール ▶詳しくはこちら
2020年3月1日(日)スポーツポテンシャル測定会@東京都板橋区
2020年4月29日(水)第54回織田幹雄記念国際陸上競技大会
2020年5月10日(日)セイコーゴールデングランプリ陸上 2020 東京
2020年6月25日(木)~28日(日)第104回 日本陸上競技選手権大会

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<Text:折山淑美/Edit:山本有怜子(アート・サプライ)/Photo:小島マサヒロ>

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