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2018年1月12日

体育でやった"あの種目"。50m走、走高跳、走幅跳……日本・世界記録を調べてみた

 誰もが学生の頃、体育の授業で50m走や走高跳などを計測したことがあるのではないでしょうか。100m走なら12秒台で走ればクラスの速いと言えますが、例えば日本中学記録(男子)は10秒56、高校記録(同)は10秒01と、どの世界でも上には上が存在します。

 そこで今回は、そんな陸上競技種目の中学記録や高校記録、日本記録、世界記録をご紹介します。トップアスリートの凄さを、改めて知ることとなるでしょう。

50m

▲2008年北京オリンピックで、男子4x100mリレーの銀メダリスト・朝原宜治さん(写真左)

<日本記録(室内)>
男子 5秒75 朝原宜治(大阪ガス) 2002年
女子 6秒47 小西恵美子(烏山女高教) 1985年

<世界記録(室内)>
男子 5秒56 D.ベイリー(カナダ) 1996年
女子 5秒96 I.プリワロワ(ロシア) 1995年

※50mは正式な陸上種目ではありません

100m

▲2017年、日本人として初めて100mで9秒台を記録した桐生祥秀選手

<中学記録>
男子 10秒56 宮本大輔(周陽中・山口) 2014年
女子 11秒61 土井杏南(朝霞一中・埼玉) 2010年

<高校記録>
男子 10秒01 桐生祥秀(洛南高・京都) 2013年
女子 11秒43 土井杏南(埼玉栄高・埼玉) 2013年

<日本記録>
男子  9秒98 桐生祥秀(東洋大) 2017年
女子 11秒21 福島千里(北海道ハイテクAC) 2010年

<世界記録>
男子  9秒58 U.ボルト(ジャマイカ) 2009年
女子 10秒49 F.グリフィス・ジョイナー(米国) 1988年

▲ウサイン・ボルト選手

1500m

<中学記録>
男子 3分49秒72 石田洸介(浅川中・福岡) 2017年
女子 4分19秒46 福田有以(稲美北中・兵庫) 2010年

<高校記録>
男子 3分38秒49 佐藤清治(佐久長聖高・長野) 1999年
女子 4分07秒86 小林祐梨子(須磨学園高・兵庫) 2006年

<日本記録>
男子 3分37秒42 小林史和(NTN) 2004年
女子 4分07秒86 小林祐梨子(須磨学園高・兵庫) 2006年

<世界記録>
男子 3分26秒00 H.エル・ゲルージ(モロッコ) 1998年
女子 3分50秒07 G.ディババ(エチオピア) 2015年

※「新体力テスト」(文部科学省)では男子が1500m、女子は1000mで行われていますが、現在では1000mという陸上種目は一般的に行われていないため、女子も1500mの記録を掲載しております。

走高跳

<中学記録>
男子 2m10 境田裕之(春光台中・北海道) 1986年
女子 1m87 佐藤 恵(木戸中・新潟) 1981年

<高校記録>
男子 2m23 戸邉直人(専大松戸高・千葉) 2009年
女子 1m90 佐藤 恵(沼垂高・新潟) 1983年

<日本記録>
男子 2m33 醍醐直幸(富士通) 2006年
女子 1m96 今井美希(ミズノ) 2001年

<世界記録>
男子 2m45 J.ソトマヨル(キューバ) 1993年
女子 2m09 S.コスタディノワ(ブルガリア) 1987年

走幅跳

<中学記録>
男子 7m40 和田晃輝(楠葉西中・大阪) 2016年
女子 6m20 藤山有希(足柄台中・神奈川) 2016年

<高校記録>
男子 7m96 森長正樹(太成高・大阪) 1989年
女子 6m44 中野 瞳(長田高・兵庫) 2007年

<日本記録>
男子 8m25 森長正樹(日大) 1992年
女子 6m86 池田久美子(スズキ) 2006年

<世界記録>
男子 8m95 M.パウエル(米国) 1991年
女子 7m52 G.チスチャコワ(ソ連) 1988年

 陸上選手は専用のスパイクを履いて競技するため、簡単に比較はできません。しかしこうして見ると、改めてその身体能力の高さを感じさせられます。おそらく運動自慢の男子でも、その多くは女子中学記録にすら届かないのではないでしょうか。

 なお、一般人との比較対象として挙げられるのが、文部科学省が実施している「新体力テスト」です。記録に応じて1点~10点のランクがつき、10点が最高ランクとなります。上記の種目のうち、50m走と1500m走が新体力テストの種目に含まれており、それぞれの指標は以下の通りです。

※左の数字はテストにおける点数です
※12歳~19歳が対象です
※男子は1500m、女子は1000mで実施しています

50m

<男子>
10 6.6秒以下
9 6.7~6.8
8 6.9~7.0
7 7.1~7.2
6 7.3~7.5
5 7.6~7.9
4 8.0~8.4
3 8.5~9.0
2 9.1~9.7
1 9.8秒以上

<女子>
10 7.7秒以下
9 7.8~8.0
8 8.1~8.3
7 8.4~8.6
6 8.7~8.9
5 9.0~9.3
4 9.4~9.8
3 9.9~10.3
2 10.4~11.2
1 11.3秒以上

1500m

<男子>
10 4分59秒以下
9 5分00秒~5分15秒
8 5分16秒~5分33秒
7 5分34秒~5分55秒
6 5分56秒~6分22秒
5 6分23秒~6分50秒
4 6分51秒~7分30秒
3 7分31秒~8分19秒
2 8分20秒~9分20秒
1 9分21秒以上

1000m

<女子>
10 3分49秒以下
9 3分50秒~4分02秒
8 4分03秒~4分19秒
7 4分20秒~4分37秒
6 4分38秒~4分56秒
5 4分57秒~5分18秒
4 5分19秒~5分42秒
3 5分43秒~6分14秒
2 6分15秒~6分57秒
1 6分58秒以上

 いかがでしょうか。いずれも、中学記録は新体力テストの「10点」を遥かに上回っていることがわかります。ちなみに、女子1500mの中学記録4分19秒46は1000mに換算すると約2分53秒。距離が1.5倍になっても、ずば抜けて突出しています。

 陸上選手と一般人を比較するのはナンセンスかもしれませんが、単純にトップアスリートのすごさを伝えるために、あえて記録を列挙してみました。全国各地で体力測定ができるイベントが開催されているので、皆さんも大人になった自分の“身体能力”を測ってみてはいかがでしょうか。

<参考>
月刊陸上競技|陸上競技社 公式webサイト
・記録年鑑2016(月刊陸上競技)

文部科学省 新体力テスト実施要項

<Text:松永貴允/Photo:Getty Images>