フィットネス
2024年1月26日

フルマラソンとウルトラマラソンの違いは?距離、時間、走り方、コース (2/3)

違い3:エネルギーの消費と補給

 ペースがゆっくりとはいえ、長時間にわたって走り続ければ、相当なエネルギーを消費します。そしてエネルギーが枯渇すれば、人の身体は動かなくなってしまうものです。私も一度100kmマラソンに出場した際、50km手前でエネルギー不足に陥り、目の前が真っ暗になりかけた経験があります。そうならないよう、ウルトラマラソンは特にレース中のエネルギー補給が大切です。

 エナジージェルをはじめ、スポーツ用品店には携帯用の補給食はたくさん並んでいます。緊急対策としては、これらを数個持ち運び、適宜食べるのも良いでしょう。しかしレース中に十分なエネルギーを賄うとなれば、かなりの数が必要です。それこそウェストポーチがパンパンになるくらい、大量に入れて走ることになるでしょう。そうなると、今度は重さが走るうえでの障壁となりかねません。

 そこで、コース上に設けられたエイドステーションを上手に活用していくことが求められます。エイドステーションといっても、フルマラソンでは水やスポーツドリンクしか提供されないことも少なくありません。しかしウルトラマラソンの場合、ほとんどはエイドステーションで食べ物が提供されています。

 これは、先に述べたようなエネルギー消費の事情を、大会運営側も分かっているから。パンやおにぎり、お菓子、中にはご当地グルメが食べられるような大会もあるのです。これらは大切なエネルギー源ですので、無視せずぜひ食べておきましょう。

 ただし注意点があります。ひとつは、「食べてからすぐ走る」ことに慣れていないと、お腹が痛くなるなどパフォーマンスが低下してしまうこと。もうひとつは、走ることで内臓がダメージを負った場合、固形物を受けつけなくなってしまうことがある点です。特に、食べ物を戻してしまうほどダメージが蓄積すると、そこから先、走り続けることは非常に困難となるでしょう。

✓ フルマラソンのエイドステーション=おもにドリンク配布(水、スポーツドリンクなど)
✓ ウルトラマラソンのエイドステーション=エイドステーションでは食べ物配布(パンやおにぎり、お菓子、ご当地グルメなど)

1 2 3