
マラソン大会前に"疲れる練習”はNG!本番で結果を出すための「調整トレーニング」とは│東京マラソン完走HOW TO (1/3)
ランナーの皆さん、調子はいかがでしょうか? インフルエンザの流行など体調不良も目立つ季節ですので、健康管理にはくれぐれもご注意ください。
大会前は、いつもと違ったトレーニング内容を組んでいる方が多いかもしれません。30km走で調子を確かめたり、少しでも走力を上げようと追い込んだり。逆に本番前は、ほとんど走らず脚を休めるなんていう方もいるのではないでしょうか。
レースで100%の力を発揮したいのであれば、“調整トレーニング”の実施をオススメします。ここではその理由と、具体的なポイントについて解説していきましょう。トレーニング計画を組む際の参考になるはずです。
調整トレーニングとは
調整トレーニングとは本番に100%の状態を持っていくため、コンディションを整えながら行うトレーニングです。
そのため、ただ闇雲に走れば良いというものではありません。疲労を抜き、精神面を安定させ、シューズなどを含めた準備を整える。心身の状態のみならず装備までを含め、万全の状態を作るのが調整トレーニングです。
いつもと同じトレーニングをして本番を迎えると……
いつも通りのトレーニングを重ね、その延長として大会本番を迎えた場合。疲労は抜けておらず、気持ちは練習モードのままかもしれません。
とはいえ、ただトレーニング強度を落として疲労回復を図れば良いというわけではありません。筋力・体力が低下してしまえば、パフォーマンスが下がってしまいます。
そして、その実感は「いつもの走りができないかも」という不安に繋がり、走りに自信を持てなくなるでしょう。
基本は「質を落とさず負荷を下げる」
具体的なトレーニング内容は、調整に入る時点での疲労具合など状態によって異なります。基本となるのは「質を落とさず負荷を下げる」こと。
ジョギングなどを中心としながら1000mのダッシュなど刺激となる練習を交えつつ、コンディションを整えます。
私は自分に合った調整トレーニングを持っており、勝負レースではいつもそれに沿って練習を組み立ててきました。「前日は走らない」、「1週間前に1〜2kmのショートでスピードのある練習を入れる」といった具合です。
ただしこれは私が競技経験から見出したオリジナルの方法であり、万人に共通するものではありません。自分に合った調整トレーニングの方法は、何度か試行錯誤する中で見つかってくるはずです。
それでは、具体的にどうやって調整トレーニングを行えば良いのでしょうか。