デスクワーク 腰痛
2025年6月11日

【保存版】反り腰の原因と改善法|ストレッチ → 筋トレの順番が効果的 (1/3)

反り腰は一見すると姿勢が良く見えますが、実際は骨盤が過度に前傾して腰椎に大きな負担をかけている状態です。

そのままの姿勢で生活を続けると、腰が常に緊張した状態となり、コリや痛みが慢性化する恐れも。さらに骨盤の位置がずれることで、思わぬタイミングでぎっくり腰などの急性症状が起こる危険性もあります。

とはいえ、すぐに治すことが難しい「反り腰」。反り腰の基礎知識や姿勢のクセ・悪い習慣を理解して、効果的な改善法を取り入れて、少しずつ改善を目指していきましょう!

反り腰、なぜなる?なりやすい人の特徴

足組み

反り腰になる人には、共通した特徴や原因があります。

・足を組むクセがある人
・長時間のデスクワークで背中を丸めて座っている人
・普段から猫背気味の人
・ハイヒールを頻繁に履く人
・筋力不足の人

姿勢が悪い人は、背骨や腰椎への負担が偏ることで、結果として、反り腰の原因となる骨盤の前傾を招きやすいです。ハイヒールも同様に、重心が前に移動しやすくなり、自然と腰を反らせる姿勢を取りがちになってしまいます。

また、筋力不足も原因のひとつで、体幹が弱いと身体の軸を支えきれずに反り腰が生じやすくなる傾向があります。

気づかぬうちに悪化?反り腰を招く生活習慣と体のクセ

反り腰の原因は、一見すると「些細な日常習慣」や「身体の使い方のクセ」であることが多いです。日常になっているからこそ、気づかないうちに悪化している可能性もあります。原因を見ていきましょう。

悪い姿勢習慣(座り方・立ち方・歩き方)

背中を丸めて足を組む座り方や、片足重心で立つクセがついていると、骨盤が前後に傾きやすくなります。歩き方も、膝が伸びきった状態で歩いていると腰に負担が集中します。これらの悪い姿勢習慣を見直すだけでも、反り腰のリスクを大きく減らすことができます。

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筋力バランスの崩れと運動不足

腹筋やお尻の筋肉が弱いと、腰椎の前弯を抑えるはずの筋肉がうまく働かず、使いすぎている腰まわりの筋肉ばかりが緊張しがちになります。さらに普段から全身を動かす機会が少ないと、体幹の筋力が低下して、骨盤を正しい位置に保つことが難しくなってしまいます。

ヒールの高い靴を長時間履く影響

ハイヒールを長時間履くと重心が前方へ移動するため、腰を反ってバランスを保とうとする姿勢が習慣化しやすくなります。また、足首やふくらはぎの筋肉も緊張しやすくなり、下半身全体の負担が増すことで骨盤や腰椎のバランスが崩れてしまいます。

出産・体重増加による骨盤の前傾

妊娠や急激な体重増加などでお腹が大きくなると、重心が前方に偏りやすいため、骨盤を前に倒して支えようとするクセがつきがちです。産後は筋力が低下していることも多く、そのまま反り腰が固定化しやすいため、計画的な骨盤ケアや体幹トレーニングが必要です。

反り腰によって起こる不調やデメリット

腰が反った状態を放置すると、見た目の問題だけでなく、体のさまざまな部分に不調が出やすくなります。反り腰による不調やデメリットについて、確認していきましょう。

ぽっこりお腹や出っ尻になる

骨盤が前傾すると、お腹が前方へ押し出され、下腹部がぽっこりと見えやすくなります。さらに、お尻も後ろに突出した印象になり、全体的にスタイルが崩れて見えがちです。見た目が気になるだけでなく、尿もれや骨盤底筋のトラブルなども引き起こしやすくなるので注意が必要です。

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肩こり・首こり・腰痛の慢性化

反り腰になると背骨のラインが崩れ、頭部や肩甲骨周辺の筋肉が過度に緊張するため、肩や首のこりが慢性化しやすくなります。さらに、腰椎の反りが強いと腰を痛めるリスクも高まり、腰痛が長期化・慢性化する原因にもなります。

むくみや冷えなど全身の不調

骨盤の歪みは血流を阻害して、リンパの流れにも影響を及ぼしやすいといわれています。特に下半身への負担が増すと、足先の冷えやむくみが強くなることもあるでしょう。これらの不調が続くと日常生活のクオリティが下がり、疲れやすさや倦怠感にもつながりやすくなります。

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反り腰の基礎知識:正しいS字カーブの重要性

私たちの背骨は、横から見ると「ゆるやかなS字カーブ」を描いているのが正常です。このカーブは、歩いたり走ったりしたときの衝撃を吸収して、身体の重さを分散させるサスペンションのような働きをしています。

反り腰

ところが、反り腰の人はこのS字カーブの腰の部分(腰椎)が過剰に反ってしまっている状態です。この状態になると、本来であれば全身で受け止めるべき負担が腰に集中し、腰痛や姿勢の崩れを引き起こしやすくなります。

反り腰改善のカギは「骨盤の傾き」

骨盤前傾

反り腰の人は、骨盤が通常より前に傾いている「骨盤前傾」の状態になっていることが多く、それに引っ張られるようにして腰椎のカーブがきつくなります。

すると、体の重心が後ろにズレて、バランスを取るために首を前に出したり、立っているときは膝を曲げたりといった補正動作が無意識のうちに起こります。このような全身の連鎖が、腰だけでなく肩こりや猫背、下半身太りといった不調にもつながっていくのです。

正しい姿勢を保つには、背骨のS字カーブを整えることが欠かせません。そして、その鍵を握るのが骨盤です。

骨盤が立ち、バランスの取れた位置に収まっていれば、背骨も自然と理想的なカーブを描くようになります。まずはこの骨盤の傾きを整えることが、反り腰改善の最初の一歩となるのです。

骨盤のゆがみを改善する簡単ストレッチ。「足踏み」でセルフチェックしてみよう

椅子に座ってできる!反り腰セルフチェック方法

「自分が反り腰かどうかわからない…」という方は、椅子に座った状態で簡単にできるセルフチェックを試してみましょう。

反り腰チェック

まずは深く考えず、普段通りの姿勢で椅子に座ってみましょう。足の裏は床につけて、背もたれに寄りかからず、骨盤で座っている意識をしてください。

そして、腰の後ろに手を差し込んでみましょう。背もたれと腰の間(くびれのあたり)に手のひらがスッと入り、余裕がある場合は、「反り腰の可能性大」です。反り腰の方は、骨盤が前に傾いて腰が浮いているため、手のひらがスルッと入ってしまいます。

手がピッタリ入るくらいが、理想的な骨盤の角度です。手が入らない、または、背中が丸まっている場合は、猫背・骨盤後傾の可能性があります。

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