プランクチャレンジ
フィットネス
2025年9月16日

プランクチャレンジは効果なし?5分やるリスクと効果的な新・30日間メニューを専門家が解説 (2/3)

既存のプランクチャレンジをおすすめできない理由

スポーツドクター・樋口 直彦先生は「スポーツドクターの観点から言いますと、既存の30日間プランクチャレンジプログラムはおすすめできません」と話します。その理由を解説します。

長さが目的になりやすい

既存のプランクチャレンジはシンプルで始めやすい反面、最終的に「何分続けられるか」という長さが目的になりやすい傾向があります。

本来プランクは「体幹」を鍛えるためのトレーニングですが、秒数だけを追いかけるとフォームが崩れたり、効果を得にくくなるリスクがあります。

短時間で効果は十分である

プランクはわずか10秒を5回、合計でも1分に満たない時間ですでに効果が確認されています。研究内容は次の通りです。

体幹筋力を高める方法を検証した研究(*)では、被験者に「10秒のプランクを含むアイソメトリック運動」を最大5セットまで行わせました。別のグループは従来のシットアップやツイストを実施しました。

6週間のトレーニング後、シットアップやツイストを行ったグループよりも、アイソメトリック運動を行ったグループの方が体幹筋力の向上が大きいという結果が得られました。

つまり、無理に長時間プランクを続ける必要はないと言えます。

*Effect of Long-term Isometric Training on Core/Torso Stiffness

長時間は新しい刺激が入りにくい

プランクは身体を一直線に静止することで鍛える「アイソメトリック(等尺性収縮)運動」になります。筋肉を収縮させないトレーニングの性質上、長時間保持が効果を高めるわけではありません

また、同じ姿勢を長く保つと刺激が単調になり、1分以上続けても新しい効果は得にくくなります。秒数を延ばすよりも、サイドプランクやツイストプランクなどのバリエーションを取り入れる方が、筋肉に別の刺激が入り効率的です。

長時間で負荷が分散するリスク

プランクを2分以上続けると、体幹だけでなく腕や太ももに強い負荷がかかります。結果として、体幹への刺激が薄れやすくなります。

副次的に腕や脚も鍛えられますが、それらを強化したいならスクワットやダンベル種目の方が効率的です。プランクは体幹を鍛えることに集中するのが望ましいでしょう。

\動画で動きをチェック/

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