フィットネス
2023年5月31日

瞬発力を鍛えるメリットと、効果的な鍛え方|プライオメトリクストレーニングとは (2/2)

プライオメトリクストレーニングの注意点

瞬発力を高める効果の高いプライオメトリクストレーニングですが、3つの注意ポイントがあります。

まずは筋力をつけてから行う

プライオメトリクストレーニングは伸張反射を使うため、筋肉に大きなストレスがかかります。

たとえばボックスジャンプを行う際、しっかりとした下半身の筋肉がない状態では、ボックスから跳び降りた際の衝撃をしっかり脚で支えることができません。結果、効果的にトレーニングを行うことができなくなります。

体力に自信のない方や筋トレ未経験の方は、ベーシックな筋トレで筋力を高めつつ、自重で行うアンクルホップなどの種目から始めてみましょう。

毎日行わない

プライオメトリクストレーニングは、かなり強度の高いトレーニングです。筋肉や関節に対し大きなストレスがかかりますし、伸張反射を行うための筋収縮形態は筋肉痛を強く引き起こします。そのため、プライオメトリクストレーニングは毎日行わないようにしましょう。

目安としては週に1~2回。トレーニングにおける総接地回数は、100回くらいに設定しておくとよいでしょう。

毎回全力で、動作の切り返しを思いきり速く意識する

ジャンプエクササイズもメディシンボールエクササイズも、毎回全力で跳びあがったり投げたりするようにしましょう。そうすることで瞬発力が鍛えられます。

また、伸張反射が起こる場面である接地の瞬間などは、極力短い時間で行うように意識するとよいでしょう。同じエクササイズでも、手を抜いていたりダラダラやると効果は薄くなります。

プライオメトリクストレーニングも普通の筋トレと同様に、正しいフォームや動作が欠かせません。効果的にプログラムを行い、競技パフォーマンスの向上を目指しましょう。

今回のトレーニング動画をおさらい

[著者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。​医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
公式HP公式Facebook

<Text:和田拓巳>

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