インタビュー
2021年8月5日

空手家・清水希容「大きな敗北があったから、勝利にこだわれるようになった」(前編)│サキドリ!ROAD TO 2020 (2/2)

組手と形は同じ空手でもまったく別の競技のよう

——さきほど競技人口が増えているという話がありましたが、このMELOSという媒体自体がスポーツをする人を増やしていきたいという想いを持っています。空手を観戦するにあたってどういった点に注目すればいいでしょうか?

組手に関してはいろんな技が繰り広げられるので、それぞれの選手の得意技など特徴を掴んだうえで見てもらえると一層楽しめると思います。一方、形は流派によって表現方法が異なるので、その違いを楽しんでほしいですね。そして、できればその両方を見くらべてもらえるといいですね。本当に別の競技と言ってもいいくらい楽しみ方が違うので。

——では、実際に空手に取り組むにあたってはいかがでしょうか?

空手って球技のように道具を用意しなくてもできるスポーツなので、すごく始めやすいと思います。それこそ、道着じゃなくてジャージなどの動きやすい格好であればできますし、場所も選びません。だから、興味を持ったらまずチェレンジしてみたらいいんじゃないでしょうか。最近は子どもがやっている姿を見て、自分もやってみようかなという感覚で始めるお父さんとかも増えていますよ。親子大会など運動会みたいな感覚で参加できる試合もありますし。そういうのも楽しいかなって思いますね。

——清水選手は将来的には子どもと一緒に空手をやりたいですか?

私はやりたくないです、厳しく当たっちゃいそうなので(笑)。自分の親とも一緒にやりたくないですし。

——そうなんですね。

楽しむというより、ガチンコになっちゃうんですよね。「腰、曲がってるよ!」とかすぐに言っちゃうので。

——続けるコツはありますか?

尊敬できる人を見るけることですかね。先ほども話したんですけれど、私には空手を始めた頃から憧れの先輩がいたんです。彼女たちのおかげでここまで来ることができたと思っています。

後編:空手家・清水希容「勝利数よりも、自分がどれだけ成長したかを大切にしたい」(後編)│サキドリ!ROAD TO 2020

※本記事は2018年6月に公開した記事を再編集したものです。

[プロフィール]
清水希容(しみず・きよう)
1993年12月7日生まれ、大阪府出身。ミキハウス所属。小学3年生で空手を始め、高校3年生のインターハイで優勝したのを皮切りに、日本選手権5連覇、世界選手権2連覇、ワールドゲームズ2017優勝などの戦績を上げる。

<Text:村上広大/Photo:奥村元洋>

1 2