2018年8月6日

シミュレーション野球の常識を覆す!スクリーン野球システム「PERFECTION」が日本上陸│特集:SPORTEC 2018 #5

 日本最大級のスポーツ・健康産業総合展示会「SPORTEC 2018」が7月25日から27日までの3日間、東京ビッグサイトで開催されました。屋内のブースにバットの快音を響かせていたのは、シミュレーション野球の常識を覆すと宣言する、スクリーン野球システム「PERFECTION」でした。

・去年の様子はこちら:SPORTEC 2017特集
・今年の様子はこちら:SPORTEC 2018特集 NEW!

子どもからお年寄りまで楽しめる!

▲スクリーン野球システム、PERFECTION

 PERFECTIONは、アメリカや韓国で先行販売され、すでに累計700台以上の売り上げを記録している自動ティーバッティングマシーン。静止状態のボールを打つと、投影されたスクリーンに打球の行方がリアル表示されるのが特徴です。2018年から日本市場にも導入がはじまり、すでにプロ野球の全12球団にも採用されたとのこと。とはいえプロ専用というわけでもありません。誰でも安全にバッティングできる設計のため、野球経験の有無を問わない幅広い世代が楽しめるそうです。担当者に話を聞いてきました。

▲ティーバッティング用のボールが次々と用意される「AUTO BAT」システムを使用。左バッターにも対応、高さの自動調節も可能

 PERFECTIONの「打球分析システム」で取得できる情報は、バットスピード、正面と側面の打撃映像、打球の角度・スピード・飛距離・分布図など。その誤差率は5%以下というから驚きです。「プロの世界では、技術向上機材として採用が進んでいます。試合後に、ベンチ裏でバッティングフォームの修正に利用されているケースもあります。アマチュアの世界では少年野球から高校野球、一部の大学に入り始めました」と担当者。コンパクトなため、アメリカでは大リーグ選手の自宅に導入されたこともあるようです。また、変わったところではスポーツメーカーがバットの特性を研究するために採用した例もあるとか。

▲プレイできるのは、トレーニング / ホームランダービー / バトルゾーンの3モード(画像は公式ホームページから)

 筆者も打席に立ってみました。そもそも子ども時代に友人らと草野球をしていた程度の実力しかなく、久しぶりに構えるバットの重さにも戸惑いましたが、ティーバッティングなら難易度は高くはありません。左中間を抜けるヒット性の当たりが出ると、思わずうれしくなりました。しかしスタンドまでは運べず。爽快感を求めて、何度でも打ちたくなります。なおブースでは、ソフトボール経験者の女性スタッフによるデモも行われていました(筆者より打撃センスがありました)。

 あらゆる場所、施設に導入できるのがPERFECTIONの強み。担当者は「アミューズメント施設のほか、複合商業施設などにも導入していきます。親子で訪れるような場所に設置して、楽しい時間を過ごしてもらえたら。シニア向けの施設で、レクリエーションの一環に使っていただくことも考えています。ティーバッティングのため危険性も少ないので、子どもからお年寄りまで楽しめます」と説明していました。

▲スクリーンに映像を投影するビームプロジェクター

 ちなみに販売価格は1台あたり380万円。今春から、スポーツオーソリティ イオンタウン吉川美南店(埼玉県吉川市)をはじめとした全国の施設への導入が始まっています。

<Text & Photo:近藤謙太郎>