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ランニング/マラソンをもっと効果的に。知っておきたい「心拍トレーニング」の基礎知識とは (1/2)

 心拍数を継続し、その数値を目安に取り組むトレーニングを“心拍トレーニング”と呼びます。最近では、心拍計測機能がついたGPSウォッチが広く用いられるようになり、なかにはその取得データをもとに、「LT(乳酸性作業閾値)」や「VO2MAX(最大酸素摂取量)」などの数値を表示してくれるものもあります。

 これらの情報はトレーニング効果の向上に繋がるとされ、トレーニングの質を高める目的で利用する方が多いようです。しかし、たとえば以下のような質問を投げかけられた際、はたして即答できるでしょうか。

「インターバルとLSD、それぞれ目安にすべき心拍数は?」
「フルマラソンではどれくらいの心拍数を維持すればいい?」
「一般的なVO2MAXは平均どれくらい?」
「VO2MAXが高いと何に役立つの?」

 こうした知識が身についていないと、せっかくの細かな情報が “なんとなく数字を眺めているだけ”になってしまいます。心拍計測機能の付いたGPSウォッチを有効活用すべく、関連用語の意味や数値データの見方など、基礎知識を身に付けておきましょう。

心拍数の計算方法と心拍ゾーントレーニング

 最初に知っておきたいのが、自分の「安静時心拍数」と「最大心拍数」です。それぞれの意味や計測・算出方法は以下の通りです。

<安静時心拍数>

 何もせずじっとしている状態での心拍数。リラックスして心身を落ち着けた状態で計測しましょう。性別によって若干目安が変わりますが、一般には60~80/分程度です。トレーニングを重ねることで安静時心拍数も変化し、60/分を下回ってくることもあるでしょう。ちなみに、筆者の安静時心拍数は50〜55程度です。

<最大心拍数>

 どこまで心拍数を上げられるかの最大値。これは計算式から大体の数値が求められ、筆者の場合、「208-0.7×年齢」という計算式を用いています。たとえば34歳の場合、「208-0.7×34=184.2」という計算式となります。以前、専門施設で計測したときは189という数値でしたので、そこまで大きくズレていません。なお「220-年齢」で算出するというケースもありますので、あくまで参考にしてください。

 心拍トレーニングで特に重要なのが最大心拍数です。この数値をもとに、トレーニング内容や目的に応じて“目安となる心拍数”を算出します。その心拍数は「最大心拍数×●●%」で計算されます。区分については意見の分かれるところですが、目的別に以下を目安と考えてください。

・体力回復や生活習慣病の改善:50〜60%(ウォーキング、LSDなど)
・脂肪燃焼や持久力アップ:60〜70%(LSD、ジョギングなど)
・有酸素運動の能力アップ、持久力アップ:70〜80%(ジョギング、ペース走など)
・筋力や運動能力アップ:80〜90%(インターバル、レペティションなど)
・瞬発的な運動能力アップ:90〜100%(インターバル、タイムトライアルなど)

 80%を超えると、無酸素運動もしくはそれに近い状態になります。その分だけ運動強度も上がるため、通常のトレーニングでは60〜80%程度を目安にするとよいでしょう。逆にこれより低い数値では、あまりトレーニングの効果が得られません。まずは最大心拍数から目安とすべき心拍数を計算し、それを維持するよう確認しながら走ってください。

 自分の心拍数が分かると、「LT値」や「VO2MAX」などの数値も算出できるようになります。それぞれ見ていきましょう。

LT値とは? 計算方法とおすすめトレーニング

 「LT値」については、ランナーでも耳にしたことのない方が多いかもしれません。これは「乳酸性作業閾(いき)値」と呼ばれるもので、そこから急激に乳酸が溜まり始めるポイントを表します。乳酸が溜まると足が疲労してくるため、マラソンなどではこのLT値を超えないようレースペースを考える必要があるでしょう。

 しかし、このLT値はトレーニングで高めることができます。具体的にはLT値を算出し、それに近い数値を維持しながら走ること。トレーニングとしては、ペース走などが適するでしょう。では、どうやって自分のLT値を知ることができるのでしょうか。詳細な数値は設備の整った場所で計測しないと分かりませんが、だいたいの数値は以下の計算式で求められるとされています。

・[最大心拍数−安静時心拍数]× 0.75+安静時心拍数

 LT値が高まれば、より速いペースを長時間維持して走れるようになるでしょう。これはレースでの記録更新だけでなく、トレーニング強度を高めることにも繋がります。ぜひ自分のLT値を知り、LT値トレーニングを取り入れてみてください。

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