つま先立ちスクワット、毎日30回やるとどうなる?1週間~3か月の変化とは
フィットネス
2026年9月10日

つま先立ちスクワット、毎日30回やるとどうなる?1週間~3か月の変化とは

かかとを浮かせた「つま先立ちスクワット」を取り入れると、通常のスクワットとは違った刺激を下半身に与えることができます。

つま先立ちスクワットの効果や正しいやり方、毎日30回続けた場合に期待できる変化の目安を、1週間から3か月の期間別に解説していきます。監修は、用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック院長の菊池真大先生です。

つま先立ちスクワットで鍛えられる部位はどこ?

つま先立ちスクワットは、太もも・お尻からふくらはぎまで、下半身を幅広く鍛えられるエクササイズです。

しゃがむ・立ち上がる動作で使われる大腿四頭筋(太もも前面)、大殿筋(お尻)、ハムストリングス(太もも裏)に加え、かかとを浮かせた姿勢を保つことでふくらはぎの腓腹筋・ヒラメ筋にも継続的に負荷がかかります。

太ももの内側にある内転筋や、体を安定させる足首・足裏の筋肉も同時に働くため、下半身をバランスよく刺激できるのが特徴です。

つま先立ちスクワットにはどんな効果がある?

通常のスクワットに「つま先立ち」という不安定な要素が加わることで、次のような効果が期待できます。

ふくらはぎ・太ももの引き締めをサポート

かかとを浮かせた状態をキープするため、ふくらはぎの筋肉に持続的な負荷がかかります。同時に太もも前面やお尻の筋肉も使われるので、下半身全体の引き締めをサポートしてくれるトレーニングです。

バランス感覚を養うきっかけになる

足裏の接地面積が小さくなる分、体を安定させようとして体幹や足首まわりの筋肉が働きます。この動きを繰り返すことで、日常生活での姿勢の安定やふらつきにくさにつながることが期待されます。

ヨガやピラティスなど、体幹を使うほかのトレーニングとの相性も良いといえるでしょう。

血流を促すサポートが期待される

ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、収縮と弛緩を繰り返すことで血液を心臓へ送り返すポンプのような役割を担っています。つま先立ちスクワットでこの筋肉を使うことは、血流のサポートにつながると考えられます。

デスクワークなどで脚を動かす機会が少なく、長時間座りっぱなしになりやすい人ほど、こまめに取り入れる価値があるかもしれません。

ふくらはぎの筋肉が弱いと、こんなデメリットが!トレーナーも力説する「ふくらはぎを鍛えるべき理由」

つま先立ちスクワットは痩せる? 期待できるダイエット効果

つま先立ちスクワットだけで痩せるというよりも、下半身の代謝を支える運動のひとつと捉えるのが現実的です。

太もも・お尻など大きな筋肉を使うため、エネルギー消費や基礎代謝の維持につながりやすいと言われています。とはいえ、体脂肪を効率よく減らすには食事内容の見直しや有酸素運動を組み合わせることが欠かせません。

「毎日30回続ければ確実に痩せる」というものではなく、継続することで下半身の引き締めやむくみ対策につながる可能性があると捉えておくと現実的です。

つま先立ちスクワットを行ったからといって、特定の部位だけがやせる「部分やせ」は期待できません。

通常のスクワットと何が違う? 効果の違い

両者の大きな違いは「足裏の接地面積」にあります。

通常のスクワットはかかとも床につけて行うため姿勢が安定しやすく、フォームを意識しやすいのが特徴です。

一方、つま先立ちスクワットはつま先だけで体を支えるぶん、バランスを取ろうとしてふくらはぎや体幹、足首まわりの筋肉がより多く働きます。その反面フォームが崩れやすく、狙った部位に効かせにくいという側面もあります。

しっかりとした負荷で下半身全体を大きく鍛えたい場合は通常のスクワットが向いており、ふくらはぎやバランス感覚も同時に鍛えたい場合はつま先立ちスクワットが向いていると言えるでしょう。

  通常のスクワット つま先立ちスクワット
足裏の接地 かかとまで床につける つま先だけで支える
姿勢の安定性 安定しやすい バランスを崩しやすい
主な特徴 フォームを意識しやすく、下半身にしっかり負荷をかけやすい バランスを取るため、ふくらはぎ・体幹・足首まわりの筋肉も働きやすい
フォーム 崩れにくい 崩れやすい
狙った部位への刺激 効かせやすい 狙った部位に効かせにくい場合がある
おすすめの人・目的 下半身全体をしっかり鍛えたい人 ふくらはぎやバランス感覚も鍛えたい人

つま先スクワット、毎日30回続けたときの変化【1週間〜3か月】

継続期間によって、体感できる変化には次のような傾向があります。あくまで目安であり、個人差がある点を踏まえて参考にしてください。

1週目|バランスを取る感覚に慣れてくる

最初の1週間は、つま先立ちの姿勢を保つこと自体に意識が向きやすい時期です。ぐらつきを感じることもありますが、繰り返すうちに体の軸の作り方をつかめてくる人もいます。

2週目|動作がスムーズになってくる

2週目に入ると、しゃがむ・立ち上がるという一連の動作が少しずつなめらかになってくることがあります。ふくらはぎや太ももに力が入っている感覚にも気づきやすくなり、フォームを意識する余裕も出てくる時期です。

3週目|太もも・お尻に力が入る感覚をつかむ人も

3週目頃には、動作中に太ももやお尻へしっかり力が入る感覚をつかむ人も出てきます。初期の筋肉痛が落ち着き、以前より回数をこなしやすくなったと感じる人もいるでしょう。

1ヶ月|継続が習慣として定着する

1ヶ月続けると、つま先立ちスクワットが生活の一部として定着しやすい時期に入ります。動作への抵抗感が減り、無理なく回数をこなせるようになったという声もあります。

2ヶ月|下半身の安定感に変化を感じる人も

2ヶ月ほど継続すると、歩行時や階段の上り下りで脚の安定感を感じる人も出てきます。バランス感覚の向上が、日常のちょっとした動作にも良い影響を与えている可能性があります。

3ヶ月|脚のラインの変化を実感する人も

3ヶ月続けた頃には、脚のラインの変化を実感する人も出てくる時期です。ただし見た目の変化が出るスピードには個人差が大きく、食事内容や体質によっても差が出るため、焦らず継続することを意識しましょう。

つま先立ちスクワットの正しいやり方

つま先立ちスクワットは、次の手順で行います。

やり方

1.足を肩幅程度に開き、つま先をやや外側に向けて立つ

2.かかとを浮かせ、つま先立ちの姿勢を作る

3.視線を一点に定めながら、バランスを崩さず、無理なく行える範囲までゆっくり腰を落とす

4.つま先立ちを保ったまま、ゆっくり元の姿勢に戻る

回数の目安

10回×3セット(合計30回程度)

やり方のポイント

動作はゆっくり行うことを意識すると、狙った筋肉によりしっかり効かせやすくなります。反動を使って勢いよく立ち上がると膝や足首への負担が大きくなるため、避けるようにしましょう。

また、動作中は呼吸を止めず、膝がつま先より内側に入らないよう注意することも大切です。バランスが不安な場合は、壁や椅子に手を添えて行うと安定しやすくなります。

つま先立ちスクワットは毎日やっても大丈夫? 1日何回が目安?

自体重で行うつま先立ちスクワットは、まずは週2~3回などから始め、疲労や体力に応じて調整しましょう。

1日の目安は30回程度で、10回×3セットのように分けて行うと取り組みやすいでしょう。

「超回復は嘘、毎日筋トレをした方がいい?」筋肉博士・山本義徳先生の回答は…

ただし筋肉痛が強く出ている日は無理に行わず、回復を優先することが大切です。ダンベルなどで負荷を加える場合は、筋肉の回復のため毎日ではなく週2〜3回のペースで行うのがおすすめです。

運動前に足首やふくらはぎを軽くほぐしておくと、より安全に取り組めます。

やりすぎるとデメリットも。膝や足首への負担に注意!

つま先立ちスクワットは足元が不安定なぶん、膝や足首を痛めやすいという側面があります。

回数をこなすことよりも、正しいフォームを保つことを優先しましょう。フォームが崩れたまま数をこなすと、膝が内側に入ったり、足首に余計な負担がかかったりする原因になります。

つま先立ちスクワットが向かない人

つま先立ちスクワットは、誰にでも合う運動というわけではありません。次に当てはまる人は、無理に行わず別のトレーニングを検討しましょう。

  • 膝や足首に痛みや違和感がある人
  • 外反母趾や扁平足など、足のトラブルを抱えている人
  • バランスを崩しやすい人、立ちくらみが起こりやすい人
  • 妊娠中の人
  • スクワットの基本フォームにまだ不安がある初心者

体調に不安がある場合や痛みが続く場合は、無理をせず医師や専門家に相談したうえで行うようにしてください。

監修者プロフィール

用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック院長
菊池真大(きくち まさひろ)先生

慶應義塾大学医学部卒業、東海大学医学部客員准教授、米国ペンシルバニア大学消化器内科元博士研究員、日本アルコールアディクション医学会理事。日本総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本内視鏡学会専門医、日本人間ドック健診専門医、日本病態栄養学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、健康運動指導士

2024年秋、メタボとロコモを同時予防管理する未来志向型クリニックを東京・用賀の地に開業。https://www.youga-naika.com/

<Text:外薗 拓 Edit:編集部>