スキップ運動、毎日1分続けるとどうなる?1週間〜1か月の変化
スキップを毎日たった1分、1か月続けると体にはどんな変化が期待できるのでしょうか。まえだ整形外科リウマチクリニック院長・前田 俊恒先生監修のもと解説します。
スキップにはどんな効果がある?
スキップは、脚の筋肉を使うだけでなく、心肺機能への刺激や気分転換など、さまざまなメリットが期待できる運動です。さらに、跳んで着地する動作は骨への刺激にもつながります。
全身を使い、心拍数を高める
スキップは、脚を交互に引き上げながらリズミカルに跳ぶ全身運動です。ウォーキングよりも運動強度が高くなりやすく、短時間でも心拍数が上がり、息が弾むことがあります。
成人10人が歩行・ランニング・スキップをそれぞれ5分間行った研究では、スキップ中の平均心拍数が約170拍/分となり、3つの運動の中でもっとも高い値を示しました(※1)。
ただし、スキップに慣れていないことが心拍数に影響した可能性もあり、必ずしもランニングより運動強度が高いというわけではありません。
毎日1分のスキップで心肺機能がどの程度向上するかは明らかではありませんが、短時間でも全身を動かせる運動として、日々の運動習慣に取り入れやすいでしょう。
(※1)Perdomo Rodriguez J, et al. (2022). Comparing Exercise Intensity as a Percentage of the Age-Estimated Heart Rate Max Among Walking, Jogging, and Skipping. International Journal of Exercise Science: Conference Proceedings, 14(2), Article 69.
リズムよく体を動かすことで気分転換に
スキップの特徴は、一定のリズムに合わせて体を動かすこと。単調な運動とは違った楽しさがあり、気分を切り替えたいときにも取り入れやすい運動です。
こうしたリズム運動と気分の関係については、セロトニンという脳内物質との関連も研究されています。自転車を15分間こぐ運動を調べた研究では、運動後に血液や尿中のセロトニン濃度が増加し、緊張や不安の軽減が報告されています。
ただし、これはスキップを対象とした研究ではありません。スキップによってセロトニンが増えると断定はできませんが、リズミカルに体を動かすことは、気分転換のひとつとして楽しめそうです。
ジャンプの着地によって骨にも刺激が加わる
スキップには、地面を蹴って跳び上がり、着地する動作があります。このとき骨には体重や着地による負荷がかかり、骨の健康維持につながる刺激になると考えられています。
健康な閉経前の女性61人を対象とした研究では、片脚で1日50回のジャンプを6か月間続けたグループで、運動した脚の大腿骨頸部の骨密度が約1.8%増加しました。一方、週2日だけ行ったグループでは、明確な変化は確認されませんでした(※2)。
この研究はスキップそのものを調べたものではなく、毎日1分のスキップを1か月続けるだけで骨密度が増えるとは限りません。
それでも、ジャンプを伴う運動には、歩くだけでは得られにくい着地の刺激がある点はメリットといえるでしょう。ただし、膝や足首に不安がある人は、無理に跳ばず、体への負担に注意することが大切です。
(※2)Bailey CA, Brooke-Wavell K. (2010). Optimum frequency of exercise for bone health: randomised controlled trial of a high-impact unilateral intervention. Bone, 46(4), 1043–1049.
スキップを毎日1分続けたときの変化【1週間〜1か月】
では、スキップを毎日1分続けると、どんな変化が出てくるでしょうか。
1週目|リズムに慣れ、ふくらはぎや太ももに軽い疲れを感じる
最初の数日は、リズムを取ることに意識が向きやすい時期です。慣れない運動のあとには筋肉痛が出ることがあり、ふくらはぎへの負担が大きい運動なので、ふくらはぎがだるくなる人もいます。
2週目|動きがスムーズになってくる
動きに慣れてくると、着地の音が小さくなり、腕と脚のリズムがそろってくる人もいます。運動を始めて間もない時期は、筋肉そのものの変化より、神経の働きで動きが整っていくとされています。
無理のない範囲で、静かに着地することを意識しましょう。
3週目|息の弾み方や体の軽さに変化を感じる人も
動きに慣れると、息の上がり方が穏やかになったと感じる人もいます。

1ヶ月|気分転換の習慣として定着してくる人も
新しい運動を習慣にするには、ある程度の時間が必要です。習慣化にかかる期間は平均66日。もちろん個人差はありますが、1か月ではまだ習慣が定着していない人もいるでしょう。
毎日続けることにこだわりすぎず、できなかった日は翌日からまた再開する。そんな無理のないペースで、少しずつ生活に取り入れていきましょう。
監修者プロフィール
前田 俊恒(まえだ としひさ)
まえだ整形外科リウマチクリニック 院長
医学博士/整形外科専門医/リウマチ専門医/リハビリテーション科専門医。肩こり・腰痛・関節痛などの慢性疼痛から、関節リウマチ、骨粗鬆症、スポーツ障害まで幅広く診療。日常生活に根ざした運動指導・セルフケアの啓発にも力を入れている。肩や膝、腰の痛みなど日常の体の不調や身近な健康情報についても、医学的根拠に基づいた分かりやすい解説を行っている。https://maedaseikei.jp
<Edit:編集部>


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