短時間で「脚力」を高める方法は?マラソンランナーにおすすめの筋トレメニュー (2/2)
「走る人と走らない日」を作る
そのため、まずランナーは「走る日と走らない日」を作りましょう。走る日に負ったダメージを、走らない日に回復させます。もちろん、ただ休んでいるだけでは体力が低下してしまうでしょう。そのため、走らない日には筋トレを行って故障のリスクを減らしつつ、脚力を上げていきます。
筋トレで筋持久力と体幹を強化する
脚力といっても、重いものを一気に持ち上げるような瞬間的なパワーは必要ありません。市民ランナーに求められるのは、同じ動きをくり返し行う「筋持久力」です。走りに直接関係する下半身を鍛えるのに有効な種目としては、スクワットやデッドリフトなどが挙げられます。
最適な重量や回数などは、人によって異なります。長距離ランナーは、20回以上は持ち上げることのできる軽めの重量で、高回数のメニュー(例:20回3セット)が適しているでしょう。
筋力がさほどない人は、まず自重スクワットから始めてみてください。なお、スクワットやデッドリフトといった種目は、下半身と同時に体幹を鍛える効果も期待できます。これも、市民ランナーにとって1つのメリットといえるでしょう。
走るトレーニングと筋トレを交互に行うとよい
ランニングフォームを維持するための筋持久力。長時間走る以外のやり方でこれを手に入れるには、ある程度の負荷をかけた筋トレが理にかなった方法です。
筋トレをとり入れるメリットは「飽きがこない」こと、そして「負荷が分散する」こと。走るトレーニングと筋トレを交互に行うことで、同じ箇所へ負荷が蓄積することを防ぎます。結果として故障のリスクを低め、短時間で脚力を高めることができるのです。
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[筆者プロフィール]
角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
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<Text:角谷剛/Photo:角谷剛、Getty Images>