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マラソンランナーも「筋トレ」をやるべき理由とは。高重量×低回数トレーニングで効果的に筋肉をつける

 マラソンやランニングのタイムを少しでも縮めるために、または記録を伸ばすために練習へ励んでいる方も多いことでしょう。そこで疑問としてよく出てくるのが、筋トレはやるべきなのか、それとも不要なのか問題です。

 ランナーや長距離走競技の指導者の中には「マラソンランナーにウエイトトレーニングは不要」と思っている人も少なくありません。その理由は「筋肉をつけるとカラダが重くなる」、「筋肉によってカラダが硬くなる」などの間違ったイメージによるものが多いようです。

 しかし、ウエイトトレーニングで筋力をつけることは、マラソンのパフォーマンスを向上させることにも繋がるのです。

ランナーが筋トレを行うメリットとは

走るスピードがアップする

 走る動作は、着地した際に地面からの反発を受けてカラダを前に進めています。筋力が高いと、この力をうまくカラダに伝えることができます。上り坂でスピードが向上したり、ストライドが広くなるメリットもあるでしょう。

 また、長時間衝撃を受けても疲労しにくいというメリットもあります。少ない力で長時間走れるようになるため、効率(ランニングエコノミー)がよくなり、タイムの短縮が期待できるのです。

 近年注目されているフォームのひとつに「つま先着地」があります。カカト着地よりも膝などにかかる負担が少ないうえ、スピードが向上するとして導入しているアスリートも増えているようです。つま先着地のフォームには下腿部の筋力が欠かせません。つま先着地のフォームをレース中ずっと続けるためには、やはり筋力が必要になります。

ケガを防ぐ

 接触プレーがないマラソンとはいえ、ケガは起こります。同じ動作をし続けることによって起こる筋肉や関節のケガは、練習ができなくなるなどの悪影響をもたらすでしょう。筋力を向上させておくことで、ケガを起こしにくいカラダを作っていくことができます。

 そうなれば、練習量を増やしたりハードな練習に取り組めるため、結果的にパフォーマンス向上に繋がります。

長距離走アスリートの筋トレは「高重量×低回数」がおすすめ

 マラソンランナーの中でも、筋トレの重要性を理解して練習に取り組んでいるという人はいるでしょう。しかし、持久力メインの競技だからといって、低負荷×高回数のトレーニングを行ってはいないでしょうか。

筋持久力向上には「低負荷×高回数」が効果的だが…

 たしかに、“筋持久力向上”には低負荷×高回数が効果的かもしれません。しかし、ウエイトトレーニングを取り入れる目的は“筋力の向上”のはずです。競技練習では得られない効果を筋トレに求めているにもかかわらず、競技練習と同じ効果しか得られないのでは意味がありません。

 筋持久力を高めたいのであれば、走る練習でもよいわけです。

「高重量×低回数」で筋力を高める

 筋力を向上させるためには、高重量×低回数が必須です。高重量を扱うと、筋肉が増えて重くなってしまうと懸念する方は少なくないでしょう。しかし、筋力向上の方法で筋量を大きく増やすことはできませんので、心配せずハードに高重量を扱って筋トレを行ってください。

マラソンランナーにおすすめの筋トレは?

 マラソンは体幹が重要であるとして、体幹だけを鍛えている人がいるかもしれません。しかし残念ながら、それだけでは不十分です。もちろん体幹も必要ですが、腕や足、そして関節まわりの筋肉など、全身の筋力を向上させておくことが必要となります。

 ここでは、オススメのエクササイズをいくつか紹介します。

スクワット

 下半身を鍛える代表的なエクササイズ「スクワット」は、下半身全体へ大きな刺激を一度に与えることができる効果的なエクササイズです。また、重量を持った状態でもカラダを安定させるために、体幹部にも大きな刺激を与えることができます。

 高重量を扱って行うのがベストですが、フォームが崩れやすいので正しい姿勢で行うことを意識しましょう。また、動作が少なくならないように股関節を大きく動かし、関節可動域をフルに使うよう意識することも重要です。

ランニングを始めたばかり、あるいはそれほど距離やスピードにこだわらずダイエットや健康を目的とするランナーなら、器具を使わない自重スクワットが最適です。上記チェックポイントに留意しつつ、週に2~3回ほど自重スクワットを行ってみましょう。無理なくこなせるだけの回数で構いません。走るだけでは鍛えることが難しい体幹と足の筋力が身につくので、ランニングの蓄積疲労による故障の予防にも繋がります。

ランナーにおすすめの筋トレ「スクワット」。目的別のやり方、トレーニングメニュー例を解説 より

ブルガリアンスクワット

 「ブルガリアンスクワット」は、お尻を中心として下半身に効果的なエクササイズです。スクワットと同様、股関節を大きく動かすよう意識して行ってください。

カーフレイズ

 下腿部の筋力強化のために「カーフレイズ」を取り入れましょう。階段などの段差を使い、足関節の可動域を最大限動かすことで強度が高まります。

懸垂(チンニング)

▲肘を伸ばしてぶら下がり、反動を使わずに顎がバーの上までくるように上げる

 上半身のエクササイズとして、懸垂(チンニング)をオススメします。背中や肩甲骨まわりの筋肉を刺激し、上半身のフォームを安定させる筋力を高めることができます。なお、チンニングが行えない場合は斜め懸垂などでも構いません。肩甲骨を意識しながら行いましょう。

関連記事:上半身を鍛える筋トレ「懸垂(チンニング)」の効果と正しいやり方。懸垂ができない人のための練習方法も解説

プランク

 体幹まわりを中心に全身の筋肉を刺激する「プランク」も、手軽にできるエクササイズです。プランクを行う際は、お尻が高く上がらないようにしてください。頭・肩・腰・膝・カカトが一直線になるように気をつけ、お腹にグッと力を入れながら行うことで効果が高まります。

 

[著者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。​医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
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▼今回登場したトレーニングを動画でおさらい!

<Text:和田拓巳/Photo:Getty Images>

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