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2018年11月28日

筋トレ好きの聖地・ゴールドジムであれこれ聞いてきた│連載「甘糟りり子のカサノバ日記」#20 (2/2)

 筋力トレーニングには大きく分けて2つの方法があります。マシントレーニングとフリーウエイトです。フリーウエイトとはバーやダンベルを使い、自分でフォームを調整しながら行うトレーニングのこと。マシーンのように軌道を導いてくれませんから、鍛えたい筋肉を自分で意識する必要があります。それぞれ良い点、マイナスな点がありますが、マシンよりフリーウエイトのほうがより本格的なトレーニングを望む人の要求に答えやすいといえると思います。

▲ズラリとマシンが並ぶゴールドジムの館内(提供:THINKフィットネス)

 私が初めてフリーウエイトのためのバーやダンベルに触ったのはかれこれ15年ぐらい前でした。ゴールドジムではないのですが、ずらりと並んだ重さの違うダンベルを見て、心地よい緊張感が走ったことはいい思い出。それまでマシーントレーニングはちょくちょくやっていて、筋トレには慣れているつもりでした。しかし、フリーウエイトには似て非なるものがあると痛感したのをよく覚えています。なんというか、身体における自己責任感の重さが全然違う、といったらいいでしょうか。最初のうちは、ちょっとよろけたら怪我するなあなんて怖がりながらのトレーニングでした。トレーナーに教えられた通りのフォームで行なっていても、「これであってるのかな?」と不安になったり。

 おっと話がそれました。中年は思い出話が長くなりがちです……。

 ゴールドジムはフリーウエイトに重点が置いたことが施設の個性となりました。世間にゴールドジムが現れてから、ヨガがブームになったり、加圧トレーニングなるものが生み出されたり、ランニングが市民権を得たり、女性がキックボクシングをするようになったり、いろいろな流行がありました。

 ゴールドジムのすごいところは、そのすべてを吸収し、対応しているところ。ある店舗のスタジオにはカーディオエクササイズがあったり、ある店舗にはキックボクシングのトレーナーがいたり、ある店舗には高地トレーニングと同じ状態で走れる部屋があったり。基本に「筋トレ」という揺るぎないアイテムがあるからこそ、柔軟に広がっていけるのだと思います。

 ゴールドジム、やっぱりすごい!

[プロフィール]
甘糟りり子(あまかす・りりこ)
神奈川県生まれ、鎌倉在住。作家。ファッション誌、女性誌、週刊誌などで執筆。アラフォーでランニングを始め、フルマラソンも完走するなど、大のスポーツ好きで、他にもゴルフ、テニス、ヨガなどを嗜む。『産む、産まない、産めない』『産まなくても、産めなくても』『エストロゲン』『逢えない夜を、数えてみても』のほか、ロンドンマラソンへのチャレンジを綴った『42歳の42.195km ―ロードトゥロンドン』(幻冬舎※のちに『マラソン・ウーマン』として文庫化)など、著書多数。『甘糟りり子の「鎌倉暮らしの鎌倉ごはん」』(ヒトサラマガジン)も連載中。河出書房新社より新著『鎌倉の家』が刊行。

<Text:甘糟りり子/Photo:編集部、Getty Images>

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