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2018年11月28日

筋トレ好きの聖地・ゴールドジムであれこれ聞いてきた│連載「甘糟りり子のカサノバ日記」#20 (1/2)

 アラフォーでランニングを始めてフルマラソン完走の経験を持ち、ゴルフ、テニス、ヨガ、筋トレまで嗜む、大のスポーツ好きにして“雑食系”を自負する作家の甘糟りり子さんによる本連載。

 今回は、再び筋トレにハマりつつある甘糟さんがずっと気になっているという、老舗フィットネスクラブ「ゴールドジム」について、実際に店舗を訪問し、お話を聞いてきました!

「筋トレ」を、本場アメリカから日本に

 コカ・コーラやホチキスのように、固有名詞がほとんどその分野をいい表しているケースが多々あります。ゴールドジムもその一つだと思います。マッスル・コンシャスなトレーニングジムの代名詞。ボディビルダーたちのホーム、というか。

 トレーニングやフィットネスへの意識がぐんと高くなっている昨今、その定番的存在のゴールドジムをもっと知りたくなり、今回直接お話を聞いてきました。最近、私も筋トレへの情熱が再燃しているもので。改めて触れてみると何かがわかる気がしたのです。

▲今回お話を聞かせてくれた株式会社THINKフィットネスの兼重武史さん

 発祥はアメリカ、カリフォルニア州のべニス・ビーチです。遡ること1965年。ビーチの一角に、鉄棒や体操用の吊り輪が設置されたのがきっかけだそう。次第に自分で購入したトレーニング器具を持ち込む人や、それを見学する人が現れます。いつの間にか見学する人から募金が集められるようになり、それを資金に新しいトレーニング器具が購入されるというハッピーな循環が生まれました。ビーチでトレーニングなんて、うらやましい!

 そんな開放的な空気の中、1965年、ついに創業者のジョー・ゴールドが自身の名前を冠した施設をオープンしたのが「ゴールドジム」の正式な始まり。てっきり金色をイメージしてつけられたジム名かと思っておりましたが、人の名前なんですね。

 開業の10年後、ボディビルディングの世界大会優勝を目指す6人のボディビルダーたちを追ったドキュメンタリー映画『パンピング・アイアン』で、彼らのトレーニングの舞台として登場し、一気にその名が知れ渡ったのでした。6人の中にはアーノルド・シュワルツェネッガーの名前もありました。

▲1980年代のシュワルツェネッガー(写真右)(Photo:Getty Images)

 日本1号店は東京都江東区の南砂。その開業が1995年と聞いて、私は少し意外な気がしました。もっとずっと昔から東京にはゴールドジムがあったように思い込んでいたもので。経営元のTHINKフィットネスの創業者である手塚栄司さんは、以前もジムの経営やマシンの輸入をしていましたが、ベニスのゴールドジムを訪れて衝撃を受けたといいます。アメリカ出張の際には毎日ジムに通うなどして距離感を縮めて行き、日本で開店することになったのです。その際、アメリカのゴールドジム本社側からいわれたのが、「マシンを変えるより、フリーウェイトを増やしたほうがいい」。

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