インタビュー
2018年12月26日

フルマラソン中に疲労骨折。シンガーソングライター・川嶋あいが失敗から学んだランニングを楽しく続ける方法 (2/3)

バランスの悪い食生活が原因で疲労骨折

――トレーニングのやり過ぎで体を壊したというニュースがネットに流れていましたが……。

そうですね。私の場合、マラソンにのめり込み過ぎて、不健康になっていきました(笑)。まず、鉄欠乏性貧血で頻繁に倒れてしまいました。そして2012年の「神戸マラソン」から2015年の「福岡マラソン」の間に、3回も疲労骨折に。足の小指と、足首と、膝で、膝は「福岡マラソン」を走っているときに折れました。38キロくらいでピキッときて、めちゃめちゃ痛かったです! それまで順調で「すごい記録がでるかも!」とわくわくしていたのですが、歩くのもやっとという感じになってしまいました。4時間を切るのが目標だったので、時計とにらめっこをしながらなんとか歩いてゴールしました。

▲「福岡マラソン」に挑戦していた時の川嶋あいさん。この時は笑顔でしたが……

――骨折の原因は何だったのでしょう?

バランスの悪い食生活でした。カップラーメンが大好きだったので、毎日カップラーメンでもいいというくらいの勢いで食べていました。「神戸マラソン」のあと、毎日、貧血気味で、息苦しいなと感じていました。それまで倒れたことがなかったのに、普段の生活の中で突然、倒れるようになりました。点滴ですぐに回復していたので、しっかり検査しなかったのですが、1年後くらいに、足の小指が折れていることに気付きました。それから、足首も骨折してしまいました。

骨折を機に、食生活を一気に変えました。すべての栄養素の名称を把握して、細かく成分を覚えるくらい、医学書や栄養関係の本を読み漁って、バランスのよい食事を意識するようになりました。体づくりの基本となるタンパク質や野菜をしっかり摂るようにしてから、体を壊さなくなり、貧血もなくなりました。カップラーメン生活のときは風邪ばかりひいていたのですが、風邪もひかなくなりましたね。

――食生活を見直した状態で「福岡マラソン」に臨んだようですが、それでも膝の骨折。原因は何だったのでしょう?

カルシウム不足でした。福岡で膝を疲労骨折してから、さらに医学書を読み漁って、カルシウム、マグネシウム、ビタミンD、ビタミンKなどの栄養素が合わさって骨が丈夫になることを知りました。

――今では、相当詳しくなったのでは?

資格などは取っていないのですが、その食材にしかない栄養素やビタミンをすべて把握しているつもりなので、知らないことがないかもしれません。例えば大根なら、部位によって含まれている栄養素の成分が違うのですが、先端の辛いところを食べながら、「今、イソチオシアネートが体に入っているな」と思ったり(笑)。

――パーソナルトレーナーになれそうですね。

そうですね。ランナーを育てたいです(笑)。

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