フィットネス
2023年11月27日

懸垂(チンニング)バーの握り方|順手、逆手、広く握る、狭く握る…効果の違いは? (1/2)

鉄棒からぶら下がり、上半身の筋力を使ってアゴが鉄棒の上に来るまで体を持ち上げる「懸垂」は、とても効率のいいエクササイズです。

上半身のさまざまな筋肉(上腕部、肩、広背筋、握力など)を同時に鍛えることができますし、公園などで気軽に行うこともできる経済性と利便性も見逃せません。高い鉄棒がなければうんていやブランコの支柱、ときには丈夫な木の枝を使うこともできます。

そして、懸垂にはいくつかのバリエーションが存在します。主に鉄棒を握る手の位置や方向を変えることによって、筋肉に異なる刺激を与えることができるのです。

プルアップ(順手)とチンアップ(逆手)、効果の違いは?

「順手」と「逆手」とは

鉄棒を握る両手が、視線と同じ方向を向く順手で行うのがプルアップ(Pull-Up)。そして、両手を顔に向ける逆手で行うのがチンアップ(Chin-Up)です。

プルアップ(順手)

チンアップ(逆手)

違いは「使われる筋肉部位」

2つの最大の違いは、より多く使われる筋肉の箇所にあります。プルアップ(順手)では「広背筋」が、チンアップ(逆手)では「上腕二頭筋」がより多く使われます。

どちらも上半身全体のさまざまな筋肉を使うことは共通していますし、どちらが優れているというわけでもありません。

逆手のほうがやりやすい人が多い

どちらかと言えば、チンアップ(逆手)のほうが、プルアップ(順手)より容易に感じる人が多いでしょう。

とくに肘を曲げた状態で鉄棒を逆手に握り、その位置から体を持ち上げるのは筋力がそれほどない人にも難しいことではありません。子どもに懸垂をやらせてみると、大抵はこの方法でやろうとします。

逆に筋トレ上級者が片手懸垂に挑む場合でも、逆手に握る場合がほとんどです。これは上腕二頭筋のほうが広背筋より強いというわけではなく、前者のほうが力を入れる感覚が掴みやすいことが理由だと思われます。

座り仕事が多い人は、生活の中で広背筋を使う局面がほとんどありません。そのため筋肉はあっても、それを使う感覚が衰えてしまうのです。

一方で、カバンや買い物袋を持つときなど腕を折り曲げてモノを持ち上げる動作は、どんなに運動不足の人でも行うことがあります。そのため、自然と上腕二頭筋に力を入れる感覚が衰えずに残っているのでしょう。

広く握る(ワイド・グリップ)と狭く握る(ナロー・グリップ)、効果の違いは?

通常のプルアップは、両手を肩幅と同じか、少し広げた位置で握ります。この両手の位置を変えることによっても、筋肉への刺激を微妙に変えることが可能です。

ワイド・グリップ

ナロー・グリップ

手幅の違いで使われる筋肉部位が変わる

肩幅の2倍ぐらいの広さで握るやり方(ワイド・グリップ)は、広背筋をより多く使用することになります。

逆に両手を揃えるように握るやり方(ナロー・グリップ)は、順手なら上腕三頭筋、逆手なら上腕二頭筋をより多く使います。

  • 肩幅の2倍ぐらいの広さで握る=広背筋
  • 両手を揃えるように狭く握る=順手なら上腕三頭筋、逆手なら上腕二頭筋

どのような握り方であっても、懸垂で鍛えられる部位は変わりません。あくまで、どの筋肉がより多く使われるかという比較に過ぎませんのでご安心ください。

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