筋肉痛でも筋トレするべき？やめたほうがいい？筋肉の修復を早めるコツ (3/3)

筋肉痛になったとき、ほかにどのような点に気をつければよいのでしょうか。ここからは、筋トレによる筋肉痛の疑問をQ＆A形式で解説します。

筋肉痛にならないと筋トレ効果は薄いの？

筋肉痛にならなくてもトレーニングの効果は期待できます。筋肉痛は、運動強度にからだが適応し、筋線維への負荷に慣れることで起こりにくくなります。

また、筋肉のコンディションがよいと修復のスピードが早いため、痛みを感じにくいともいわれます。ただし、単に負荷が足りない場合や、筋トレのフォームが正しくない場合もあるため、見極めが大切です。

筋肉痛が遅れてくるのは年齢が原因ってホント？

歳をとると筋肉痛が遅れてやってくる話はよく耳にしますが、科学的根拠はないとされています。筋肉痛があらわれるまでの時間は、年齢ではなく、運動の種類や強度、その他条件によって異なります。

一般的に筋肉痛があらわれるまでの時間は、強度の高い運動ほど早く、強度の低い運動ほど遅いとされています。

筋肉痛になりやすい人、条件、運動種目ってある？

筋肉痛になりやすい人の特徴として、普段あまり運動をしない、筋肉量が少ない、ウォーミングアップやクールダウンなどの運動前後のケアをしないなどが挙げられます。

動作では、「エキセントリック運動」と呼ばれる、筋肉が伸ばされながら大きな力を発揮する「伸張性収縮」を伴う運動をすると筋肉痛が起こりやすくなります。

たとえば、ダンベル運動でゆっくりひじを伸ばしていくときの二の腕の筋肉（上腕二頭筋）や、重たい荷物をゆっくり降ろす、階段や下り坂を下りる動作で負荷がかかる筋肉です。

ブレーキをかけながら筋肉を使うため、筋線維への負荷が大きくなり、組織の損傷が生じやすいのです。

筋肉の疲労回復には漢方もおすすめ

筋肉痛には漢方薬を取り入れたケアもおすすめです。漢方薬には、血行を促進してからだを温め、血液や水分の代謝をスムーズにすることで筋疲労の回復を促すものや、栄養をからだのすみずみまで行き渡らせて痛みの回復力を高めるものもあります。

血行が良くなると、血管だけでなく硬くなってしまった筋肉も柔軟性を取り戻せるので、より効率的に筋トレができます。

漢方薬は、からだの内側から働きかけて機能の回復を促し、自然治癒力を高めて心身を本来のよい状態へと導くのが特徴です。また、自然の生薬でできた漢方薬は、一般的に副作用が少ないとされているので安心して使用できます。

ここでは、筋肉痛の回復におすすめの漢方薬をご紹介します。

筋肉痛の回復におすすめの漢方薬

芍薬甘草湯（しゃくやくかんぞうとう）

痛み止めの代表的な薬として広く使われています。筋疲労により不足した「気」と「血（けつ）」を補い、栄養代謝をよくして筋肉痛の回復を促します。

足のつりやこむら返りなど、筋肉のけいれんを伴う痛みのほか、腰痛や腹痛、月経痛にも用いられています。即効性があるため、急性の強い痛みの緩和に使われます。

疎経活血湯（そけいかっけつとう）

急性から慢性まで、さまざまな痛みに効果が期待できます。「血」の巡りをよくして循環機能を活性化し、「水（すい）」の滞りを改善することで痛みの緩和を促します。筋肉痛をはじめ、関節痛や神経痛など、幅広い痛みに用いられます。

漢方薬を選ぶときに重要なのは、その人の状態や体質に合っているかどうかです。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。どの漢方薬が自分に合うのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。

漢方に詳しい薬剤師が一人ひとりに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅まで郵送してくれます。

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参考サイト
筋力・筋持久力 | e-ヘルスネット（厚生労働省） (mhlw.go.jp)

レジスタンス運動 | e-ヘルスネット（厚生労働省） (mhlw.go.jp)

筋肉痛の予防と治す方法 | 健康長寿ネット (tyojyu.or.jp)

筋肉痛の症状・原因｜くすりと健康の情報局 (daiichisankyo-hc.co.jp)

筋肉痛はなぜ起こる？その症状と原因、疲れにくい体づくりのポイント｜スポーツによる慢性の痛み｜痛みwith (omron.co.jp)

筋肉痛を早く治す、簡単にできる予防と対策法｜スポーツによる慢性の痛み｜痛みwith (omron.co.jp)

筋肉痛について | メディカルノート (medicalnote.jp)

芍薬甘草湯（シャクヤクカンゾウトウ） | 製品情報 | ツムラ (tsumura.co.jp)

疎経活血湯（ソケイカッケツトウ） | 製品情報 | ツムラ (tsumura.co.jp)

監修者プロフィール

古城美季（こじょうみき）

ヨガインストラクター・ライター。2015年にRYT200（全米ヨガアライアンス認定）を修了し、3000時間以上の指導歴と、インストラクターのトレーナーとしての経験を持つ。ひとりひとりの心と身体に合わせたパーソナルなレッスンが得意。現在は、自分に適した漢方薬を、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」などで兼業ライターとしても活躍。ヨガと言葉を通して「心身の健康」や「心豊かな暮らし」のサポートができるよう心掛けている。
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