朝のコーヒーがもたらす「思いがけない」6つの利点 (1/2)
昔から愛飲されてきたコーヒー。起源にはいくつもの説がありますが、豆を炒って飲むようになったのは13世紀からと言われています。17世紀にヨーロッパでカフェ(コーヒーハウス)が開業して以来、世界へと広がっていきました。
コーヒーには苦味成分であるカフェインをはじめ、クロロゲン酸、ポリフェノール、オリゴ糖、タンニン、褐色色素、ニコチン酸(ナイアシン)などさまざまな成分が含まれています。
朝にコーヒーを飲むメリット
カフェインには体内時計を動かす作用があります。体内時計とは脳と胃腸などの臓器に備わった機能で、1日の活動をコントロールしています。この体内時計が整うことで消化や吸収の力が高まり、カラダは本来の力を発揮しやすい状態となります。
夜遅くまでの仕事、PCやスマホ、不規則な食事、ストレスなどが多い現代の生活では、体内時計は乱れやすい状況にあります。
体内時計をリセットするのにもっとも効果的なのは、毎日起きたら朝日を浴びることと朝食を摂ることですが、朝にカフェインを摂取すると体内時計を早めることができるとして、朝のコーヒータイムは実に理にかなっているわけです。
一方で、夕方以降は体内時計を遅らせてしまうことがわかっています。夕方以降のコーヒーやお茶は体内時計を乱す原因にもなるので、避けるようにしましょう。
コーヒーに含まれる成分と期待できるメリット
カフェイン
まずはコーヒーの成分でもっとも有名な「カフェイン」から。有機化合物の一種で、以下のような作用を持っています。
メリット1:覚醒作用・利尿作用
カフェインは脳内のアデノシン受容体に拮抗するため、適量を摂取することで覚醒作用、利尿作用などが期待できます。
覚醒作用により疲労が軽減され、それにより長時間運動を続けられることから、トレーニング効果を高めるという視点もあります。
カフェインには筋力増強効果があるという研究結果については、飲むことで筋力が高まるのではなく、疲労の軽減により質の高いトレーニングを継続でき、結果的に筋力が高まるからと考えられています。
メリット2:解熱鎮痛作用(血管拡張作用)
痛み止めの医薬品にも使用されています。たとえば、血管収縮作用があるため、血管の拡張によって引き起こされる頭痛の軽減に効果が期待できます。
メリット3:興奮作用
交感神経を刺激することで食欲を抑える作用があるとも言われます。
メリット4:脂肪燃焼作用
脂肪細胞中のホルモン感受性リパーゼ(脂肪分解酵素)を活性化する作用があり、脂肪の分解促進を促すと言われています。
クロロゲン酸などのポリフェノール
メリット5:活性酸素の除去
ドリップしたコーヒーにより多く含まれるポリフェノールの一種であるクロロゲン酸には、活性酸素を除去し、過酸化脂質の発生を抑える働きがあり、抗疲労作用、抗酸化作用、抗ガン作用、抗ウイルス活性などの効果が期待されています。
また、脂肪の蓄積を抑える、糖分の吸収を防ぐ効果も期待されています。
ニコチン酸(ビタミンB群に属する必須栄養素)
メリット6:動脈硬化を予防
血液中のコレステロール値を下げ、動脈硬化を予防する効果が期待できます。