「魚肉ソーセージは健康に悪い」はウソ?ホント?添加物は危険なのか、管理栄養士に聞いてみた (2/2)
むしろ健康にいい? 魚肉ソーセージを食べるメリット
魚肉ソーセージは、健康にいい面もあります。また、魚より安価で手軽に手に入れられる・保存しやすい・持ち運びしやすいという健康面以外のメリットも多いです。
魚が苦手な人やダイエット中の人は、魚肉ソーセージを上手に活用すると良いでしょう。
▼魚肉ソーセージの栄養成分:1本(70g)あたり
エネルギー | 123kcal |
たんぱく質 | 6.3g |
脂質 | 6.5g |
炭水化物 | 9.9g |
食塩相当量 | 1.3g |
カルシウム | 350mg |
※ニッセイのおさかなのソーセージより引用
メリット1 手軽にタンパク質を摂取できる
ニッスイのおさかなのソーセージの場合、1本あたり6.3gのタンパク質が含まれています。これは、卵1つに含まれるタンパク質量とほぼ同等です。
タンパク質には、臓器、筋肉、骨等を形成して免疫力を高める働きがあります。魚のタンパク質は、体の中では生成できない必須アミノ酸がバランスよく配合されています。
メリット2 健康をサポートできる
魚肉ソーセージには、以下の成分が豊富に含まれているタイプもあり、健康をサポートできます。
- EPA(血液をサラサラにする)
- カルシウム(骨粗鬆症予防に有効)
メリット3 さまざまな栄養が含まれている
魚肉ソーセージには、以下が多く含まれています。
- ビタミンB群(B1・B2・B6・パントテン酸・ナイアシン)
- 亜鉛
- マンガン
ビタミンB群は、エネルギー代謝を高めるため、イキイキと若々しい日々を送るサポートをしてくれるでしょう。
亜鉛は身体の成長と維持に必要な栄養素、マンガンは体内の代謝で重要な多くの酵素を活性化させる働きがあります。どれも生きていく上で重要な栄養素と言えます。
メリット4 胃もたれしにくい
魚に含まれている脂質は、消化・分解が早いです。そのため、胃にもたれにくい・腸を刺激しすぎない(下痢になりにくい)などといったメリットが考えられます。
魚肉ソーセージは1日何個まで食べていい?
栄養バランスやダイエットを考慮すると、魚肉ソーセージは1日1本までにしましょう。
種類にもよりますが、1本につき1日の塩分摂取目安量の約1/5を摂取できます。塩分の過剰摂取を防ぐためには、食べ過ぎに注意してください。
安心安全な魚肉ソーセージの選び方
それでもやや心配な方は、以下のポイントを満たす商品を選ぶとよいでしょう。
- 添加物不使用
- 植物色素使用
- 特定保健用食品表示がある
- 塩分使用量が少ない
- DHA、EPA、カルシウム等の配合が強化されている
先述している通り、適量の摂取であれば添加物も塩分もさほど気にする必要はありません。しかし、健康への意識が高く添加物が気になる方は上記の魚肉ソーセージを選ぶと良いでしょう。
なお、特定保健用食品は、保健効能成分が含まれており、特定の保健の目的が期待できる食品です。国の審査を受け、許可を受けた食品なので、健康面が気になる方はこちらもチェックすると良いでしょう。
魚肉ソーセージは生で食べることができます!
ちなみに、魚肉ソーセージは、生でも食べることができます。
製造過程においてレトルト加熱装置を用いて加圧加熱殺菌処理が施されているため、そのままの状態でも食べられます。
参考サイト
監修者プロフィール
健康検定協会理事長
望月 理恵子
株式会社Luce代表取締役、管理栄養士、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、小田原銀座クリニック栄養顧問、日本臨床栄養協会評議員。サプリメント・ビタミンアドバイザーなど、栄養・美容学の分野で活躍。多くの方が健康情報を学ぶための健康検定協会を主宰するとともに、テレビ・雑誌などで根拠ある栄養学を提供・監修をしている。「栄養学の◯と×」、「やせる時間に食べてみた!」など著書も多数。
<Text:編集部>