みかんを食べ過ぎるとどうなる?1日に何個までセーフなのか[薬剤師監修] (1/2)
ビタミンCや食物繊維など、栄養が豊富なみかん。老若男女に愛されるおいしい果物ですが、一方で「みかんの食べすぎは体に悪い」という声もよく聞きます。
もちろん、どんな食べ物も食べ過ぎると健康に悪いのはそうですが、具体的にはどんなデメリットがあるのでしょうか。
本記事では、みかんの食べすぎによる影響をメインに、みかんに期待できる効果、食べ方のコツまで解説します。
みかんの食べ過ぎによる4つのデメリット
栄養が豊富なみかんですが、食べすぎることによる思わぬデメリットも。おもに4つありますので、それぞれを見ていきましょう。
柑皮症(かんぴしょう)になることがある
柑皮症とは
柑皮症は、みかんなどの柑橘類を過剰摂取した際に、皮膚が黄色くなる症状です。柑橘類に含まれるカロテンの色素が体内の脂肪に溶け、蓄積することで症状が起こります。みかんに含まれるβ-クリプトキサンチンは、カロテンの一種のため、食べ過ぎると柑皮症になってしまうのです。
手のひらだけでなく、足の裏や、全身の皮膚の色が黄色っぽくなる場合もあります。とくに健康に害はなく、柑橘類を控えることで改善します。
カロリーが高くなり、太る可能性がある
みかんに含まれるカロリーは1個あたり45kcalほどで低カロリーです。しかし、1個あたりのカロリーは低くても、簡単にむいて食べられる手軽さから、ついつい食べすぎてしまうことが考えられます。
食べる量が増えれば、その分摂取カロリーも高くなります。食べ過ぎた結果太ってしまうこともあるため、1日の摂取量を意識しながら食べましょう。
食物繊維の摂りすぎで、腹痛や下痢になる恐れがある
みかんに含まれるペクチンという食物繊維には、便通を良くする効果がありますが、摂取しすぎることでおなかが緩くなり、腹痛や下痢を起こす場合があります。健康な方が1日に2~3個食べる程度なら、問題ありません。
血糖値が上がる可能性がある
みかんに含まれるβ-クリプトキサンチンは、血糖値を下げるインスリンの効果を、高めるはたらきがあります。しかし、果物には多くの果糖も含まれているため、過剰に摂取すると、かえって血糖値の上昇を招いてしまう場合があります。
みかんは1日に何個まで?
大人は2個まで
厚生労働省と農林水産省による「食事バランスガイド」では、「果物の1日あたりの目安摂取量は200g」と提唱されています。みかんでいうと、1日あたり2個が適切な摂取量です(※1)。
1~2歳の子どもは1個まで
1~2歳の子どもの場合は、その半分の1個がいいでしょう。3歳以降はとくに大人と変わりなく、1日あたり2個が目安摂取量です(※2)(※3)。
また、みかんは糖質制限中に食べても問題ありません。ただし、その場合は糖分の摂り過ぎにならないよう、1日1個までにしておきましょう。