ヘルス&メンタル
2024年10月15日

自律神経を整えるツボ11選!部位別(頭・首・手・足裏)のツボ場所と押し方 (2/3)

部位別:自律神経を整える、おすすめのツボ

次に、自律神経のケアにおすすめのツボを、部位別にご紹介します。それぞれ試してみて、自分に合ったツボを探してみましょう。

頭まわりのツボ

百会(ひゃくえ)

百会は副交感神経を優位にするツボです。頭のほぼ頂点にあり、左右の耳を結んだ線と、眉間から頭頂部を結んだ線が交わる所にあります。

中指を当て、まっすぐ下に向けて押しましょう。

前頂(ぜんちょう)

百会から、指1本半ほど前にあるツボです。

後頂(ごちょう)

百会から、指1本半ほど後ろにあります。

首まわりのツボ

天柱(てんちゅう)

後頭部の髪の生え際あたりにあるツボです。首の後ろにある太い筋肉の外側にある、左右のくぼみの部分にあります。両手で頭を包むように支え、親指で刺激するといいでしょう。

風池(ふうち)

左右の天柱から、指1本ぶん外側に2か所あります。生え際と、耳の後ろにある出っ張った骨の境界あたりです。天柱と同様に、両手の親指を使って押しましょう。

手・腕にあるツボ

内関(ないかん)

自分に手のひらを向け、手首のしわから指3本ぶん下の、真ん中あたりにあるツボです。

触ると細い筋が2本あるのがわかるのですが、この筋の間にあります。親指を使って刺激していきましょう。

労宮(ろうきゅう)

手のひらの中央あたり、中指と薬指の骨の間にあります。緊張して気持ちが落ち着かないときや、イライラしたときに押すと効果があるとされています。

合谷(ごうこく)

手の甲にあるツボです。親指と人差し指の骨が交わる所から、少し人差し指側寄りの位置にあります。親指を使って、ゆっくり押していきましょう。

足・足裏のツボ

太衝(たいしょう)

足の甲にあるツボです。親指と人差し指の骨が交わる、少し前の所にあるへこんだ部分です。

人差し指を曲げ、突き出た関節の部分を使って刺激しましょう。

足三里(あしさんり)

ひざのお皿の骨から、指4本ぶん下がった外側の位置にあります。胃をはじめとした、からだ全体の不調に効くといわれています。

湧泉(ゆうせん)

足の指5本をぐっと曲げたときにできるくぼみが、湧泉のツボです。足の裏を上に向けて、両手の親指を重ねて押すといいでしょう。

ゴルフボールなどを床に置き、足を乗せて刺激する方法も効果的です。

基本の知識! 自律神経とは

自律神経は、交感神経と副交感神経の2つで構成されています。

交感神経

血液循環や代謝を上昇させ、活動性を高めます。車でたとえると、アクセルの役割をする神経です。

副交感神経

活動性を低下させ、体を回復・修復するよう働きかけます。車でたとえると、ブレーキの役割をする神経です。

上記2つの神経がバランスよく働くことで、私たちのからだは維持されています。そのため、自律神経が乱れるとさまざまな不調が起こってしまうのです。

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自律神経には、どんな役割がある?

自律神経の、代表的な役割を紹介していきます。

心拍数の調整し、動機や息切れを防ぐ

交感神経は心拍数を上昇させ、反対に副交感神経は低下させる働きがあります。

自律神経が乱れて交感神経が常に刺激された状態になると、動悸や息切れなどの症状が出ることがあります。

消化活動を管理し、便秘や下痢を防ぐ

胃や腸などの消化管では、自律神経は消化液の分泌とぜん動運動(食べ物を先へ送り出す働き)に作用します。

交感神経が高まると、消化液の分泌とぜん動運動が抑えられ、逆に副交感神経が優位になると促進されます。

消化吸収をスムーズに進めるうえで、大切な役割を担っているのが自律神経です。きちんと作用していないと、便秘や下痢を引き起こす原因になります。

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呼吸の速さや深さを調整し、スムーズにする

呼吸はある程度私たちの意思でコントロールできますが、大部分は無意識、つまり自律神経がコントロールしています。

交感神経が優位になると浅く早い呼吸になり、反対に副交感神経が優位になると、深くゆっくりとした呼吸になります。

運動していないのに息切れしたり、息苦しさを感じるときは、自律神経の乱れが原因かもしれません。

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血圧を正常な値に保つ

交感神経が高まると心拍数と心臓の収縮力が強まり、血管も収縮して血圧が上がります。

反対に副交感神経が優位になると心拍数と収縮力が低下し、血管も広がって血圧が下がります。

病院で血圧を測ると家で測ったときよりも高くなる、という経験をしたことはないでしょうか。これは、緊張により交感神経が刺激されて起こる現象です。

体温を適正に保つ

交感神経が活発になると体温が上がります。活動するためのエネルギーを生み出し、熱を外へ逃さないよう皮膚の血管が収縮するからです。

反対に副交感神経が優位になるとエネルギー産生が抑えられ、末梢血管が拡張して体温が下がります。

汗が多量に出たり、からだがほてったりする場合は、自律神経の乱れが原因の可能性があります。

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ストレス反応の調節や、リラックス状態の維持をする

大事な試験や仕事の前に、心臓がドキドキして呼吸が浅くなり、胃が痛くなった経験はありませんか?

人間はストレスを受けると交感神経が刺激され、からだが緊張状態になります。

反対に、リラックスしている状態で優位になるのが副交感神経です。からだを休ませて回復する働きが強くなり、心拍数や血圧は低下、呼吸は深くなります。

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睡眠と覚醒のリズムを調節し、スムーズな入眠と起床を促す

私たちが朝スッキリ起きられるのは、交感神経のおかげです。朝から日中の間は交感神経が優位になることで、人は明るい時間帯を活動的に過ごせます。

そして、夜になるにつれて副交感神経が優位になり、からだは休息モードに入ります。

寝付きを良くしてぐっすり眠るために、大切な働きをしているのが副交感神経です。

朝になってもなかなか起きられない、布団に入っても寝付けないなどの悩みは、自律神経の乱れが関係しているかもしれません。

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