「こんにゃくは栄養がない」はウソ!ダイエットや便秘解消に役立つメリットたくさん (2/2)
こんにゃくを食べ過ぎるとどうなる? 考えられるデメリット
こんにゃくは、誰が食べてもうれしい効果のある食材です。ただし、そんなこんにゃくも食べ過ぎると良くないことが懸念されます。
腹痛・腸閉塞のリスク
こんにゃくに含まれる水溶性食物繊維は、便を柔らかくして排泄しやすくする働きをします。一方、摂り過ぎることで便が柔らかくなり、下痢や腹痛の原因となるでしょう。
その他にも、こんにゃくの食べ過ぎは腹痛や腸閉塞を引き起こすリスクがあります。こんにゃくに含まれる不溶性食物繊維は水に溶けないため、食べ過ぎると腸のなかで詰まり腸閉塞を引き起こす可能性があるのです。
栄養バランスが偏る
こんにゃくを主食と置き換えることで、低カロリーながら満腹感を得ることができます。ただ、こんにゃくにはタンパク質や脂質、ビタミンといった栄養素は含まれていないため、栄養が偏るおそれがあります。こんにゃくばかりを食べるのはやめましょう。
健康を考えたこんにゃくの食べ方
こんにゃくを食べるときのポイントを3つ紹介します。
しっかり噛む
こんにゃくを食べるときは、しっかり噛むことが大切です。それにより食べ過ぎを防ぎ、こんにゃくのダイエット効果を得られるでしょう。しっかり噛むことで腹痛や腸閉塞のリスクを減らすこともできます。
適量を食べる
こんにゃくを食べる際は、適量に気をつけましょう。成人であれば、1日250g程度が適量だといわれています。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスを考えることも大切です。1:2の割合で摂るのが望ましいといわれているので、片方だけ摂り過ぎないように注意しましょう。
こんにゃくには水溶性食物繊維の方が多く含まれているため、他の食材で不溶性食物繊維を意識的に摂ることが大切です。
不溶性食物繊維はきのこや豆類、果実や海藻類に多く含まれています。
栄養バランスを考える
こんにゃくばかり食べると栄養バランスが偏ります。健康のためにもダイエットのためにも栄養バランスのいい食材が必須ですので、栄養バランスを考えながら献立を組み立てましょう。
こんにゃくに含まれないタンパク質は、肉類や卵、大豆製品や乳製品に多く含まれます。ビタミンは野菜や果物から摂取できるでしょう。
そういえば……白いこんにゃくと黒いこんにゃく、何が違う?
こんにゃくは大きく分けて、白いこんにゃくと黒いこんにゃくの2種類あります。どちらも含まれる栄養分に大きな差はなく、色の違いは製法によるものです。
白いこんにゃくの製法
は芋の精粉(せいこ)を使って作られます。一部に黒い斑点が見られることがありますが、原料のこんにゃく芋由来の成分ですので問題はありません。
黒いこんにゃくの製法
黒いこんにゃくは生芋を使って作られます。その際に生芋の皮が混入するため、色が黒っぽくなります。
黒いこんにゃくに見慣れている地方では、精粉を使いながらも色付けのために海藻の粉末を使用することもあるようです。
監修者プロフィール
あんしん漢方薬剤師 山形ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付く。牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニューも開発。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。
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