【水ダイエット】水を飲むと痩せるの?効果とやり方、飲む量[薬剤師監修] (2/2)
水ダイエットのやり方と飲む量、タイミング
水ダイエットのやり方はとても簡単です。
コップ1杯の水を、1日6回くらい、ゆっくりと摂取しましょう。水道水でも大丈夫です。ミネラルウォーターを飲む場合、硬水でも軟水でもどちらでも構いません。
ただし、胃に負担がかかるため、大量の水を一気飲みするのは避けましょう。水分は1日1.2リットル程度、多くても2.0リットルまでにしましょう。
- 1日の水分摂取の目安量は「約1.2リットル」
人間の体の約6割は水分でできており、たとえば体重60kgの人は36kg分が水分です。一般的に、尿や便から約1.6リットル、呼吸や汗から約0.9リットル、合計で1日に約2.5リットルの水分が失われます。
失われる水分を補給するためには、食事から摂取できる水分約1.0リットル、体内で作られる水分(代謝水)約0.3リットルを除く、「約1.2リットル」を飲み水として摂取する必要があります(※)。
ただし、暑い時期や運動で汗をたくさんかいた場合は、その分多く水分を摂取しなければなりません。状況にあわせて水分摂取量を調整しましょう。
<参考文献>
※ 国土交通省「「健康のため水を飲もう」 推進運動」
いつ飲むのがいい? 水を飲むタイミング
こまめに飲むといっても、具体的にいつ飲むとよいでしょうか。目安として、水分不足になりやすい以下のタイミングがおすすめです。
- 起床時
- 就寝前
- 食事30分前
- 入浴前後
- 運動前後
- 飲酒時
上記のなかでも起床時や入浴後、運動後は汗をかいているため、とくに体内の水分量が減っているタイミングです。不足した水分を補い、体内の水分量を保てるように意識しましょう。
水道水とミネラルウォーター、どっちがいい?
水道水でもミネラルウォーターでもどちらでも問題ありません。水を選ぶ際には、飲みやすさを基準にしましょう。
水道水の風味が気になる場合は、浄水器を使ったり一度沸騰させたりすると残留塩素を除去でき、風味を改善できるでしょう。
ミネラルウォーターは軟水や硬水などの種類がありますが、自分にとって飲みやすいと感じるもので問題ありません。
甘味料が含まれていないものであれば、炭酸水もおすすめです。ただし、腸内の内容物を移動させるぜん動運動を促進しすぎる場合もあるので、適度な量にとどめておきましょう。
水ダイエットの効果を出すためのルール
ここからは、水ダイエットのポイントを3つ紹介します。
こまめに水を飲む
水ダイエットは、とにかくこまめに水を飲むのがコツです。体内の水分が不足しがちなときを見計らって、水分のこまめな摂取を心がけてください。
一度に大量の水を飲むと、胃に負担がかかってお腹が痛くなる可能性があります。また、一時的に体内の水分量が増えることでうまく吸収されないまま、すぐに尿として排出されてしまいます。
コップ1杯程度の水を、1日6回に分けてこまめに摂取するよう心がけましょう。
常温や白湯を飲む
水ダイエットで飲む水の温度は、常温(20~35度)が適切です。就寝前の場合は、体を冷やさないためにも、白湯くらいの温度でもいいでしょう。
冷たい水を飲むと、胃へ負担がかかったり体を冷やしたりするだけではなく、血液の温度も下がってしまいます。これにより、血流が悪くなって代謝が落ち、脂肪の蓄積やむくみなどにつながりかねません。
とくに、運動後や暑い時期は冷たい飲み物が欲しくなりますが、冷たすぎる水は避けて常温のものを飲むようにしましょう。
毎日継続する
どんなことでもそうですが、水ダイエットも、継続することで変化が期待できるダイエット方法です。即効性を求めるのではなく、根気強く続けることが大切です。
運動と食事コントロールを行うと、結果がより早く出ることは言うまでもありません。
また、水を飲むことはダイエットだけではなく健康維持にも役立ちます。水ダイエットで体重が減ったら終わりではなく、普段の生活習慣のひとつとしてこまめな水分摂取を意識付けましょう。
水ダイエットの注意点やデメリットとは
過剰摂取すると「水中毒」の危険性
水分の摂取し過ぎはかえって不健康の原因になります。水ダイエットは、飲めば飲むほど効果が得られるわけではありません。
また、あまりにも過剰摂取すると「水中毒」になる危険性もあるので注意しましょう。
水中毒とは、大量の水分を一度に摂取したり1日に3L以上の水分を摂取したりしたことが原因で、血中のナトリウム濃度が急激に低下し発症するものです。めまいや頭痛、下痢などの症状を引き起こすおそれがあります。
水中毒を予防するには、水分はこまめに補給するほか、激しい運動をして汗をたくさんかいた後は水ではなくスポーツドリンクなどのナトリウムを含む電解質飲料水での水分補給をしましょう。
監修・執筆者プロフィール
あんしん漢方薬剤師
中田 早苗
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
<Edit:編集部>