疲れ撃退!鶏むね肉に含まれる「イミダゾールペプチド」で疲労回復力アップ[医師監修]
現代社会では、日々の忙しさや様々なストレスにより、多くの人が慢性的な疲労を感じています。そんな中、効果的な疲労回復方法として注目を集めているのが、鶏むね肉に含まれる「イミダゾールペプチド」です。
稲毛病院・健康支援科部長の佐藤務先生に、イミダゾールペプチドの効果と、その摂取方法について伺いました。
「疲労回復の救世主」イミダゾールペプチドとは?
「人間の体は恒常性を保つために、一定の体温になるように自律神経が調整しています。身体と脳の両方の疲労回復のカギは、抗酸化物質が含まれた食品を積極的に摂ることです」と佐藤先生は説明します。
その中でも特に注目されているのが、イミダゾールペプチドです。
「イミダゾールペプチドは、心身両方の疲労ケアに優れたパワーがある成分です。渡り鳥や回遊魚など何万キロを休まず移動する動物の羽の付け根や、マグロやカツオなどの尾びれの部分に多く存在します」
驚きの3つの効果! イミダゾールペプチドの秘密
佐藤先生によれば、イミダゾールペプチドには以下のような効果があるといいます。
1. 脳の疲労回復
2. 筋肉の疲労回復
3. 抗酸化作用
「人間の脳や筋肉にも含まれる成分ですが、加齢とともに減少し、脳の疲労が蓄積した現代人は食品から摂る必要があります」と佐藤先生は強調します。
注目の的! 熟成阿波尾鶏に秘められたパワー
イミダゾールペプチドは、一般的な鶏むね肉にも含まれていますが、その中でも「熟成阿波尾鶏(じゅくせいあわおどり)」という地鶏には、より多くのイミダゾールペプチドが含まれているといいます。
「貞光食糧工業株式会社のブランド地鶏『熟成阿波尾鶏』は、一般的なブロイラーに比べてイミダゾールペプチドが1.51倍多く含まれていることがわかっています。阿波尾鶏は地鶏の生産量日本一、JASの認定は第1号です」と佐藤先生。
さらに、イミダゾールペプチドにはアンセリンとカルノシンの2種類があり、「ブロイラーに比べて両方とも多く含まれ、合わせた量はモモ肉で1.3倍、ムネ肉においては2倍にも及びます」(佐藤先生)
プロ直伝! イミダゾールペプチドの効果的な摂取法
イミダゾールペプチドの効果を最大限に引き出すには、適切な摂取量と継続が重要です。佐藤先生は次のようにアドバイスします。
「イミダゾールペプチドは、脳と筋肉両方の疲労回復力を高めることがわかっており、2~4週間以上200~400mgを毎日継続して摂取することで効果が期待できることがわかっています。心身ともに疲労回復をサポートする阿波尾鶏は量を多く摂らなくても豊富なイミダゾールペプチドを摂取できるので効率的です」(佐藤先生)
疲労知らずの毎日へ! イミダゾールペプチドの可能性
慢性的な疲労に悩む現代人にとって、イミダゾールペプチドは心強い味方となりそうです。先述した熟成阿波尾鶏などの鶏むね肉や、イミダゾールペプチドを豊富に含む食材を日々の食事に取り入れることで、効果的に疲労回復を促進できる可能性があります。
ただし、バランスの取れた食事と適度な運動、十分な睡眠も疲労回復には欠かせません。イミダゾールペプチドの摂取と合わせて、総合的な健康管理を心がけることが大切です。
監修者プロフィール
佐藤 務先生
稲毛病院整形外科・リハビリテーション科/健康支援科部長
1997年、臨床の現場にサプリメントの摂り方を指導するビタミン外来を新設。2000年には全国初の健康支援科を創設、8つの健康支援外来を新設。昭和大学医学部統合医学科講師に就任し、医学生にサプリメントや栄養の講義を開始。専門は整形外科・リハビリテーション科だが、予防を含めた総合医療を提唱。
<Edit:編集部>