愛情不足で育ってきても、問題なく成長している人もいる?その理由とは (2/2)
もともとレジリエンス(心の回復力)が高い場合
過酷な状況でも、逆境を乗り越える力(レジリエンス)が高い人は、自分を肯定し、成長することができます。この力は遺伝的要素や環境による影響を受けます。
三凛さんコメント
私は長年、アダルトチルドレン(いわゆる毒親育ち)として生きていましたが、30代前半の頃に心理学やメンタルトレーニングと出会い、自身のメンタル改善に取り組んできました。
3歳前半までは人生がうまくいかず、ついには海外でホームレス寸前の生活になってしまったのですが、自身がアダルトチルドレンだということを知り、ケアするようになってから、人間関係も仕事もとてもうまくいくようになりました。
自身がアダルトチルドレンだということを自覚せず放置し続けると、どうしても人生のあらゆる物事がうまくいかない状態が続きますが、大人になってから正しくケアしていくことで自身の思考の癖も行動も変えることができます。
幼少期において、愛情は「実の親」から与えられなければいけないのか。祖父母や他人からでも問題ない?
幼少期における愛情は、実の親でなくても十分に機能します。
愛情や安全感を与えてくれる大人が、祖父母や養育者、他の信頼できる人物であれば、子どもの心は十分に育まれます。重要なのは、安定した愛情と安心できる環境です。
三凛さんコメント
発達心理学の分野では「両親でなくても幼少期に接点を持つ祖父母や教師など重要な他者からの愛情は、健全な発達につながる」「複数の愛着対象を持つことは、むしろ望ましい」「とくに幼少期においては、一貫した愛情表現を示す大人の存在が重要」だということが示されています。
つまり、実の親でなくても、幼少期に接する大人との関係はとても重要だということです。
ただし、生みの親と育ての親がいたとしても、生みの親との関係性が本人のメンタルヘルスや自己肯定感に影響するということも指摘されています。
※本記事は「親からの愛情不足で育った大人」の特徴とは。こんな問題行動や思考の偏り、ありませんか?の一部を抜粋し、再編集したものです。
監修者プロフィール
三凛さとし
親子関係心理学の専門家・合同会社serendipity代表。夢を追って渡米したものの借金苦と活動の失敗によりホームレス寸前の生活に。「何かおかしい」と感じ、心理学や自己啓発を勉強する中で、人生を好転させる方法を習得。お金、時間、場所、人間関係、心身の健康(人生の5大自由)を実現するということをテーマに2014年より各SNSにて情報発信。2022年にはKADOKAWAより親子関係心理学についての書籍「親子の法則」を出版し、発行部数6万部を記録。2024年9月にはメンタルからお金の問題を解消する「金のなる本 誰でも再現できる一生お金に困らない方法」を発売。ABEMA TV -For Japan- 日本を経営せよ!、テレ玉「BOSSのプレゼン」など、メディア出演多数。
<Edit:編集部>