インタビュー
2020年12月18日

完全栄養食「BASE PASTA(ベースパスタ)」の誕生秘話。忙しい社会人やダイエット中の食事におすすめなワケ (2/3)

サプリメントとは異なるベースパスタのコンセプト

  栄養管理といえば、サプリメントを思い浮かべる方は多いでしょう。健康管理における食からのアプローチという意味では、ベースパスタはこれに近いと感じるかもしれません。しかし本質的に見ると、ベースパスタとサプリメントは根本にある考え方が異なります。

「サプリメントの目的は、不足した栄養素を食事以外から補うことにありますよね。しかし多くの方は、そもそも何が不足しているのかが分からないはずです。ですからサプリメントは、どちらかと言えばプロ向け。ある程度の知識があって、摂取すべき栄養素が分かっている方に適したものだと思うんです。その点、ベースパスタには、必要な栄養素を一通り入れてあります。つまり、何が不足しているか考えることなく、全ての栄養素を食事から摂取できるわけです」

 確かにサプリメントは栄養素ごとに分かれており、その種類は驚くほど豊富です。そのため、具体的に何が自分に合っているか分からないまま、“なんとなく”で購入・利用されている方は多いでしょう。

「例えばランニングを始めたいと思ったとき、ウェアやシューズなど一通り揃った入門キットがあったらどうでしょうか。そのまますぐ走り出せるので、便利で助かりますよね。栄養もこれと同じなんですよ。でも、これまで栄養の網羅された食品というと、ドリンク形式がほとんどでした。食事をドリンクに置き換えることに抵抗があり、利用に踏み出せなかった方って多いんじゃないでしょうか。健康は、あくまで手段であり目標ではありません。人は健康になりたいのではなく、楽しくありたいんですよ。食べる楽しみを奪ったら、意味がありません。簡単で、美味しくて、身体に良いもの。ベースパスタは、その考えに基づいて作られています」

 良薬口に苦しと言いますが、健康食品やサプリメントにもその傾向は少なからず見られます。しかしいくら健康のためでも、長く我慢し続けるのは辛いもの。結果的に挫折してしまった経験のある方は、意外と多いのではないでしょうか。健康も美味しさも、楽しさも諦めない。確かにベースパスタは、まったく新しい着眼点から生まれた食品と言えそうです。

即席タイプの登場で、ベースパスタがもっと身近に!

  ベースパスタは構想から約1年、うち半年は会社退職前の限られた時間だったため、実質9ヶ月分ほどの期間を要して開発されました。食品に関するノウハウを持たなかったため、まずは専門家に話を聞きに行くことからスタートしたといいます。

「初歩の初歩、まずは食品について理解するところから始めました。最初、専門家の方から言われたのは、全ての栄養を麺に入れるのは無理という厳しい言葉。でも理論上はできるはずなので、諦めませんでした。知り合いの栄養士から栄養計算の方法を教えてもらい、食事摂取基準と食材毎の栄養価から何を入れるべきか検討。しかしパスタは乾燥した食品粉末しか使えないため、まずはスーパーなどでどんな粉末が売られているのか見に行ったんです。そのうえでパスタの作り方を調べ、実際に作ってみたんです。栄養価と食感、そして味を両立できる組み合わせを求め、試行錯誤しました。その結果、やっとたどり着いたのが現在のベースパスタです」

 味が強すぎたり、真っ黒な見た目になってしまったり。開発のうえでは、何度も失敗を繰り返したようです。さらに現在も改善は続けられており、自社内で試作して良かったものは、すぐに工場での生産を切り替えているとのこと。そんな中、4月には新しく“即席タイプ”の販売が開始されます。

「簡単で美味しく、身体に良い。これを体現したのが、まさに即席タイプの「BASE PASTA quick」です。お湯を入れて3分、専用ソースも付いているので、もっと気軽にベースパスタを食べられます。例えばオフィスなら、キッチンがなくても給湯はありますよね。あるいは疲れて帰ったとき、料理する気力がなくてもお湯を沸かすだけならできるはず。忙しい人でも、即席タイプならサッと手軽に栄養を摂取することができます」

 オフィスの机に1〜2個常備しておけば、ふとした要件でランチタイムがなくなった……なんていうときにも重宝しそうです。もちろんご家庭で体調不良から料理ができないような場面でも、簡単に栄養へ配慮した食事を取れるメリットは大きいでしょう。

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