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痩せたいのに食べちゃう理由。栄養士に聞いた「食欲をコントロールするコツ」 (3/3)
「どうしても食べたい!」ときの対処法
望月さん:食欲を抑えられないときは、次のことを意識してみましょう。
ポイント1 ナッツやチーズを食べる
望月さん:ダイエット中の間食としておすすめなのが、ナッツやチーズです。
ナッツは噛み応えがあり、チーズはタンパク質を含んでいます。少量でも満足感を得ることができ、必要な栄養素の補給にもなるのでダイエット中に適した食品と言えるでしょう。
ポイント2 本当に食べたいものを1つだけ選んで食べる
望月さん:どうしてもお菓子などを食べたい場合、本当に食べたいものを1つ選んで食べるようにしましょう。
本当に食べたいものがある場合、無理な我慢はストレスになります。少量を、たまに食べるくらいであれば、問題ないと言えるでしょう。
ポイント3 1日の中で調整する
望月さん:食べ過ぎてしまっても、1日のトータル食事量で調整するのも良いでしょう。食べ過ぎてしまった後は、次の食事で糖質を控えるのがおすすめです。
「食べない」&「極端なカロリー制限」はNG!
望月さん:食欲をコントロールするためには、食事方法も見直しましょう。
・過度な食事制限や糖質制限
・極端なカロリー制限
・偏った食品しか食べない
これらの行為は、余計に食欲を増進させる原因になると考えられています。
食事やカロリーの過度な制限は、リバウンドの可能性が高まります。また、我慢はストレスの原因にもなります。
管理栄養士直伝「ダイエット中の食事ルール4か条」
望月さん:ダイエット中は、次の4つの食事ルールを守りましょう。
ルール1 1日3食バランスよく食べる
望月さん:バランスの良い食事を摂ると、体に必要な栄養素が満たされ、食欲が沸きにくくなります。気持ち的にも満足できるので、ストレスも溜まりにくくなるでしょう。
特に、朝食は多少ボリュームを持たせると良いでしょう。朝食をしっかり摂ることで、基礎代謝があがり、脂肪を燃焼しやすくなると考えられています。
おすすめの食事バランス
主食・主菜・副菜の3つのカテゴリーに分けて、献立を考えると良いでしょう。
品数は、3つのカテゴリーから「主食1品」「主菜1品」「副菜2品以上」を目安にするのがおすすめです。
▼それぞれの食品例一覧
主食 : パン、ご飯、麺 など
主菜 : 肉、魚、大豆製品、卵 など
副菜 : 野菜、海藻 など
ルール2 食事はよく噛んでゆっくり食べる
望月さん:噛む動作は、満腹中枢を刺激します。そのため、無理に食欲を我慢することなく、満腹感を得られると考えられています。
1口に30回を目安に、よく噛んで食べるようにしましょう。
ルール3 野菜から食べる
望月さん:食物繊維の豊富な野菜から食べることで、血糖値の上昇が緩やかになります。そのため、食欲が抑制されると考えられます。
また、野菜は噛み応えがあるものが多いです。ゆっくりと噛んで食べられる点でも、ダイエットに向いていると言えるでしょう。
ルール4 食べる量を極端に減らさない
望月さん:極端に食べる量を減らすと、空腹によるストレスで、食欲増進を引き起こすと考えられています。
また、ストレスが溜まると、食欲を増進させるホルモンの増加にもつながります。食べる量を極端に減らすのは、おすすめできません。
運動習慣もつけて健康的に痩せよう
望月さん:運動を取り入れることで、筋肉が増え、代謝が上がり、痩せやすい体になると言われています。
無理をしてジムに通わなくても、継続できることを行いましょう。「電車の中では座らずに立つ」「階段を使う」「10分程度のウォーキング」といったことでも十分です。
慣れてきたら、時間を増やしたり、強度を強めたりしていきましょう。
▼参考
「健康管理をする人が必ずしっておきたい 栄養学の〇と×改訂版」 古畑公、木村康一、岡村博貴、望月理恵子
監修者プロフィール
健康検定協会理事長
望月 理恵子
株式会社Luce代表取締役、管理栄養士、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、小田原銀座クリニック栄養顧問、日本臨床栄養協会評議員。サプリメント・ビタミンアドバイザーなど、栄養・美容学の分野で活躍。多くの方が健康情報を学ぶための健康検定協会を主宰するとともに、テレビ・雑誌などで根拠ある栄養学を提供・監修をしている。「栄養学の◯と×」、「やせる時間に食べてみた!」など著書も多数。
<Edit:編集部>