
朝、頭が痛いのは血圧のせい?寝起きの頭痛を引き起こす「早朝高血圧」に要注意! (2/2)
早朝高血圧の改善方法は?
病院での治療法
主治医の判断や患者さんの状態にもよりますが、血圧の薬を服用していない場合、“持続型カルシウム拮抗薬”や“アンジオテンシン変換酵素阻害薬”など、比較的作用時間の長い薬を使用することが多いです。
すでに血圧の薬を服用している場合は、血圧の薬を一日一回ではなく、朝夕に分割(一度に薬の濃度を上げるのではなく、平均的にするため)したり、服用する時間を遅くするなどの方法があります。
生活習慣から改善するなら
食事療法が大切です。
塩分を摂り過ぎると、体に水分がたまり、血液量が増えます。結果として、血圧も上がってしまいます。一日の塩分は6g未満としましょう。
また、食物繊維を多く含む食品を摂りましょう。人参、大根、ごぼう、海藻類は血圧を下げるはたらきがあります。
何に注意したら良い? 医師からのアドバイス
水分補給をしっかりと!
脳梗塞の予防などには脱水の改善が必要です。
汗をかくと体の水分が失われるため、脱水のような状態になって、結果的に血がドロドロになります。そのため、意識して水分を補給するようにしましょう。
朝、起き上がるときはゆっくりと
急に起き上がると、反射的に血圧も急に上がります。したがって、目が覚めても、ゆっくり呼吸をし、しばらくは布団の中で安静にしましょう。
また、寒さなどの温度も血圧に影響があるため、下記を実践することが大切です。
- 寒さを感じないよう、起きたらすぐに上着を着て暖房をつける
- 入浴するときも脱衣所・風呂場をあたためておく
- お風呂のお湯は40度くらいにする
- 長湯はなるべくしない
まずは、朝方に血圧が高い状態なのかを知ることから始まります。昼間、血圧が正常だからといって、早朝は高いかもしれません。
また、家庭で血圧を測る習慣をつけると、異変に気が付きやすいです。測るときは、いつも測定の条件(測定の時間をそろえる、測定の機械を同じものを使用するなど)を一定にしましょう。
<参考>
国立循環器病研究センター病院-高血圧
http://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/hypertension.html
TERUMO-早朝高血圧など隠れた高血圧が危険
http://www.terumo.co.jp/consumer/guide/symptom/hypertension/danger.html
株式会社スズケン-早朝高血圧とは
http://www.myclinic.ne.jp/imobile/contents/medicalinfo/top_naika/suzuken_naika_11/mdcl_info.html
日本生活習慣病予防協会 2017年国民健康栄養調査
http://www.seikatsusyukanbyo.com/statistics/2018/009693.php
ドクターサロン60巻8月号-早朝高血圧の治療法
https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/useful/doctorsalon/upload_docs/160860-1-01.pdf
ファイザー製薬会社-早朝高血圧
https://www.sageru.jp/documents/pfizer_sageru-jp_hypertension-morning.pdf
心臓手術ならニューハート・ワタナベ国際病院
https://newheart.jp/glossary/detail/cardiovascular-surgery_013.html
監修者プロフィール
荒牧内科 荒牧竜太郎院長

福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業
<Edit:編集部>
※本記事は、Medicalook(メディカルック)で掲載されていた内容を移管し、加筆・修正したものです。