ウェルネスフード
2025年7月17日

納豆を食べ過ぎると、どんなデメリットがある?専門家らの意見は…

納豆は「健康に良い食品」として知られ、毎日食べている方も少なくありません。しかし、体に良いからといって食べすぎてしまうと、思わぬ不調や栄養バランスの乱れを招くこともあるのです。

実際、管理栄養士などの専門家も「納豆の過剰摂取には注意が必要」と指摘しています。納豆を食べすぎた場合に起こりうるデメリットと、適量の目安について、専門家の意見をまとめていきます。

やっぱりこれ。カロリー過多になりやすい

管理栄養士・神原李奈さんは、「毎日納豆をたくさん食べると、カロリーを取りすぎてしまい、太る可能性があります」と語っています。

納豆1パックあたりのカロリーは、80~100kcal。1日3回食べると240~300kcalです。

Japanマラソンクラブのマラソンインストラクターでもある管理栄養士の深野裕子さん、たいや内科クリニック管理栄養士の林 安津美さんも、食べ過ぎによるカロリーや脂質過多を挙げています。

「1パックで5gの脂質が含まれ、食べ過ぎれば摂取する脂質やエネルギーも増えて太りやすくなってしまいます。納豆のみなど偏った食事は、栄養バランスも偏ってしまいます。1つの食材に偏るような「ばっかり食べ」や「単品食べ」は要注意です。納豆は1日1パックを目安にするとよいでしょう」(深野さん)

「納豆を1日1パック以上食べてもすぐに体に悪影響が出る可能性は低いですが、脂質やエネルギーの過剰摂取により太る、ビタミンKにより、血液の抗凝固剤の作用が弱まる(血栓症などの疾患の治療中の方は注意が必要です)というデメリットが生じる可能性があります。また、「納豆のみを食べる」など偏った食事は、栄養バランスが偏ってしまいます。健康に良い食材でも、食べれば食べるほど良いというわけではありません」(林さん)

塩分の過剰摂取によるむくみや高血圧

また、納豆を食べるときに醤油をかけすぎると、塩分の過剰摂取によるむくみや高血圧が生じる可能性があります。

納豆と一緒に漬物など塩分が多いものをたくさん食べる人は、注意が必要です。

便秘の悪化

納豆は便秘にいい食べ物ですが、痙攣性便秘(ストレスによる便秘)の方は、納豆を食べ過ぎると便秘が悪化する可能性があります。

納豆は水に溶けにくい「不溶性食物繊維」が多く含まれています。痙攣性便秘の場合、不溶性食物繊維の摂取により腸が刺激され、便秘が悪化してしまうことがあります。

  特徴と働き
水溶性食物繊維 ・水に溶けやすい
・腸内の善玉菌の餌になる
・善玉菌の増殖を助け、腸内環境を整える
不溶性食物繊維 ・水に溶けにくい
・便のかさを増やす
・腸を刺激して、便通を促す

管理栄養士・深野裕子さんも、「納豆にも多く含まれているオリゴ糖などを多く含む食材を食べると腹部の膨満感や下痢を起こしやすい体質の方は控えたほうがよいこともある」と語っています。

納豆は1日何パックまで?

納豆の摂取上限は明確に定められていませんが、1日1パック、多くて2パックまでにしましょう。

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<Edit:編集部>