ウェルネスフード
2026年2月26日

ヨーグルトを毎日食べたら体はどう変わる?管理栄養士が教える効果と正しい食べ方

「ヨーグルトは体にいいから」「ヘルシーだから」という理由で、何となく習慣的に食べている方も多いのではないでしょうか。

最近では、たんぱく質が豊富な“グリークヨーグルト(ギリシャヨーグルト)”も人気が高まり、より健康意識の高い人に選ばれるようになっています。

ギリシャヨーグルト、食べるメリットとは?栄養と効果的な食べ方[管理栄養士監修]

しかし実際には、毎日食べることで体に起こる変化や、どんなヨーグルトが効果的なのか分からずに食べている方もいることかと思います。

結論から言えば、ヨーグルトを毎日食べることは、腸内環境を整えて、全身の健康を底上げする良い習慣と言えます。ただし、効果を得るためには「量・選び方・食べ方」を理解した上で取り入れることが重要です。

本記事では、ヨーグルトを毎日食べることで期待できる健康・美容・免疫への効果と、摂取ポイント、注意点までを管理栄養士が分かりやすく解説します。

ヨーグルトを毎日続けるとことで期待できる健康メリットとは?

ヨーグルトを毎日食べることで期待できる最大のメリットは、腸内環境の改善です。腸内環境が整うことで、全身レベルの健康効果に繋がります。

お腹の調子が整う

ヨーグルトを食べることで腸内環境が善玉菌が優位となり、腸のぜん動運動を活性化して、便秘を改善する効果が期待されます。

お腹の調子が気になる方にとって、ヨーグルト習慣は腸内環境を整える土台づくりになります。

風邪やウイルスに強い身体になる

腸は消化吸収が主な働きでありますが、体内の免疫の6割以上の働きを担う器官でもあります。腸内細菌を整えることで免疫細胞の働きも調整し、風邪やウイルスにかかりにくい身体づくりに繋がります。

美容・肌トラブルの予防になる

腸内環境の改善による炎症抑制・老廃物排出促進により、肌トラブル予防が期待されます。また、ヨーグルトに含まれる栄養素からも美肌作りをサポートします。

  • たんぱく質:コラーゲン合成の材料となる
  • ビタミンB群:ターンオーバー促進
  • 乳酸:保湿やバリア機能サポートする

骨と筋肉の健康に繋がる

ヨーグルトはカルシウムとたんぱく質が豊富で、骨密度の維持・筋肉量の維持に役立つ食品です。無糖ヨーグルト100gあたり約120mgのカルシウムを含み、日常的なカルシウム補給源として優れています。

骨密度の低下が招く「意外なデメリット」とは?怖いのは骨粗しょう症だけじゃない!

では、こうした健康効果はどのように生まれるのでしょうか。ここからは、ヨーグルトが体に良い理由を解説します。

管理栄養士が解説! ヨーグルトが健康を底上げする理由

ヨーグルトが健康づくりに役立つ背景には「腸」が深く関係しています。

腸は栄養吸収の器官であると同時に、免疫・炎症・代謝調整に深く関与する重要な臓器です。体内の免疫細胞の約6割が腸に集中しており、腸内細菌叢(腸内フローラ)の状態が健康状態を大きく左右すると考えられています。

ノーベル賞で話題の「制御性T細胞」を増やす食事とは?免疫バランスを整える“腸内環境の整え方”[医師監修]

ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、以下などの作用を通じて腸機能を正常化します。

  • 善玉菌の増殖促進
  • 悪玉菌の抑制
  • 腸内環境の安定化
  • 腸管免疫の調整

その結果として、以下などの生理的変化が起こり、全身の健康レベルが底上げされます。

体調を崩しにくくなる
炎症が起きにくくなる
栄養吸収効率の向上
老廃物排出の促進

また、ヨーグルトに含まれる菌には乳酸菌だけでなく、ビフィズス菌が含まれるものもあります。両者を組み合わせて摂取することで、小腸から大腸まで広範囲な腸内環境改善が期待できます。

ここからはヨーグルトの健康効果を効率的に摂取できる、量・選び方・食べ方を紹介します。

ヨーグルトは1日どのくらいが適量?

適量は1日100〜200g程度

目安量は1日100〜200g程度が適量とされています。食べすぎはカロリー過多や脂質・糖質過剰につながり、胃腸トラブルや体重増加の原因になる可能性があります。

厚生労働省の「食事バランスガイド」においても、ヨーグルトはカルシウムなどの供給源として100〜200g程度が適量とされており、日常的に無理なく摂取できる範囲となっています。

どんなヨーグルトがいい? 選ぶときに意識すること

1.菌種を意識する

乳酸菌・ビフィズス菌には種類があり、体質との相性や効果には個人差があります。また、ビフィズス菌に関してはすべてのヨーグルトに含まれているわけではなく、「ビフィズス菌入り」などと表示された商品に含まれています。

広範囲の腸内環境を整えたい場合は、「ビフィズス菌入り」「生きた乳酸菌」といった表示を目安に選ぶとよいでしょう。

同じヨーグルトを2週間ほど継続して食べ、便通・体調・肌状態などの変化を観察することで、自分に合う菌を見つけていきましょう。

2.無糖タイプを選ぶ

毎日摂取する場合は、無糖・プレーンタイプが基本です。加糖ヨーグルトは糖質過多になりやすく、継続摂取によって体重増加や肌荒れなど、健康効果を下げる要因になる可能性があります。

3.たんぱく質補給にはグリーク(ギリシャ)ヨーグルトを選ぶ

たんぱく質不足が気になる方や、手軽にたんぱく質を補給したい方は、グリーク(ギリシャ)ヨーグルトを選ぶのもおすすめです。

グリークヨーグルトとは、ヨーグルトを水切りし、余分な水分や乳清(ホエイ)を除去したものを指します。栄養成分が凝縮されるため、一般的なヨーグルトよりも濃厚でクリーミーな食感と、たんぱく質が多く含まれている点が特徴です。

栄養が凝縮されている分、脂質やカロリーも高めになることも。1回あたり100g前後を目安に、全体の食事バランスを意識することが大切です。

ヨーグルトの栄養を引き出す正しい食べ方

食べ合わせを工夫する

食物繊維やオリゴ糖は腸内で善玉菌のエサとなり、発酵されることで酪酸・酢酸・プロピオン酸などの短鎖脂肪酸が産生されます。

これらの短鎖脂肪酸は、腸粘膜の保護、炎症抑制、悪玉菌の増殖抑制など、腸内環境の維持に重要な役割を果たします。

ヨーグルトと組み合わせることで、腸内環境改善効果がより高まります。

食物繊維を含む食品
穀物:オーツ、もち麦
海藻類:わかめ、ひじき
果物:りんご、バナナ

オリゴ糖を含む食品
はちみつ
バナナ

継続できるタイミングで摂る

朝・夜などの時間帯にこだわるよりも、習慣化できる時間帯で継続することが最も重要です。

寝る直前や夜中など、極端に遅い時間は避けるべきですが、 継続的な摂取こそが、腸内環境改善の効果を安定して引き出す鍵となります。

ヨーグルトを食べるときの注意点

食べすぎによる脂質・糖質過多に注意!

ヨーグルトは健康食品のイメージが強い一方で、製品によっては脂質や糖質量が高いものもあります。特に大容量タイプの間食化や、1日に複数回摂取する習慣が続くと、カロリー過多につながる可能性があります。

適量を守り、食事と間食とのバランスを摂ることが大切です。

加糖タイプはとり過ぎない

加糖ヨーグルトは嗜好性が高く、糖質の過剰摂取につながりやすくなります。

砂糖や果糖ブドウ糖液糖が使用されている商品を日常的に摂取し続けると、体重増加や肌トラブル、腸内環境の悪化などに影響する可能性も考えられます。

毎日の習慣として取り入れる場合は、無糖・プレーンタイプを基本とし、甘みは果物やはちみつなど自然な食品から補う形が望ましいでしょう。

乳糖不耐症の人は無理に摂取しない

乳糖不耐症の人は、ヨーグルト摂取によって腹部膨満感・下痢・腹痛・ガスの増加などの消化器症状が出る場合があります。「腸に良いから」と無理に摂取を続けることで、かえって腸内環境の負担になる可能性もあります。

乳糖不耐症の人は、豆乳ヨーグルトや他の発酵食品(味噌・ぬか漬け・キムチなど)で代替するのも有効な選択です。

ダイエットにおすすめの「発酵食品」一覧&痩せたい人にうれしいメリット3つ

本記事は、管理栄養士によるオンライン食事指導サービス「CHONPS」の管理栄養士が執筆しています。CHONPSでは、生活者の悩みに寄り添いながら、食事・栄養に関する正しい知識を分かりやすく届けることを大切にしています。

食と健康に関するお悩みがあれば、ぜひCHONPSのサービスページもご覧ください。 

【公式】オンライン食事指導サービスCHONPS

監修者プロフィール

田中宏佳(たなかひろか)

ドラッグストア、保育園、フィットネススクールにて管理栄養士として勤務し、幅広い年代への栄養サポートを経験。その後、オーストラリアで飲食業に携わりながら、オンラインでの栄養指導を実施。現在は特定保健指導とWebライティングを中心に活動している。

〈参考文献〉
食品成分データベース

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書|厚生労働省

腸管免疫(gut immunity)|用語集|腸内細菌学会

<Edit:編集部>