梨、1日2個は食べ過ぎ?食べ過ぎると体に何が起こるのか
みずみずしくて甘い梨は、旬になるとつい何切れも手が伸びてしまいますよね。
梨は水分が多く、カリウムや食物繊維なども含まれていますが、食べ過ぎると当然ですが糖質やカロリーの摂取量も増えていきます。人によっては、お腹の不調につながることも。
1日1個以上食べると「食べ過ぎ」なのでしょうか。なかざわ腎泌尿器科クリニック院長・中澤佑介先生監修の記事より一部抜粋してお届けします。
梨を食べ過ぎると、どんなデメリットがある?
お腹がゆるくなる・下痢になる
梨は水分量が非常に多く、1個(300g)で約270g前後の水分を含みます。
これに加え、ソルビトール(糖アルコール)や食物繊維も含まれているため、胃腸が弱い人・冷え性の人・冷えた梨を一気に食べた場合には、腹痛や下痢を引き起こすことがあります。
体が冷える
梨は中医学(東洋医学)で「身体を冷やす性質(陰性食品)」の果物とされており、冷たいまま食べると内臓の温度を下げてしまう可能性があります。
体が冷えると、代謝が落ちたり、消化力が低下したり、疲れやすくなったりすることも。冷えた梨ならさらにリスクが高まります。
糖質の摂りすぎになる
また、梨1個(300g)には約30gの糖質が含まれています。食べすぎれば血糖値の上昇や脂肪の蓄積につながる可能性もあります。
とくに、夜遅くに食べる・運動不足の日・他の甘いものと一緒に食べるといったケースでは、「太りやすさ」につながります。
梨は1日何個まで?基本は「1日1個」
梨は1日1個(約300g)までが適量と考えるのが安心です。
まず、厚生労働省の「健康日本21」では、果物の摂取目安を1日200g程度としています。梨1個が約300gなので、半分〜1個で十分カバーできる量です。

梨を食べるのを控えた方がいい人とは
体質や健康状態によっては、摂りすぎに注意するか、控えたほうがよい場合もあります。
冷え性・胃腸が弱い人
梨は東洋医学では「涼性(身体を冷やす食べ物)」とされており、冷え性の人やお腹が弱い人が朝晩に多く食べると、体調を崩す原因になることがあります。
とくに以下のような症状がある人は注意が必要です。
- 朝起きたときから手足が冷たい
- 冷たいものを食べるとすぐにお腹を壊す
- 慢性的な下痢、便がゆるい
どうしても食べたい場合は、常温に戻す、少量をゆっくり食べる、加熱するといった工夫をすることで体への負担を軽減できます。
下痢気味の人
梨には「ソルビトール」という成分が含まれています。これは便通を促す作用がある一方、摂りすぎるとお腹がゆるくなる可能性があります。特に以下のような人は注意が必要です。
- もともと過敏性腸症候群(IBS)である
- 食後にお腹がゴロゴロしやすい
- 冷たい果物を食べるとすぐに下痢になる
ソルビトールはFODMAP(発酵性の糖質)の一種でもあり、腸が敏感な人には不調の原因になることがあります。
糖尿病や血糖値が気になる人
梨は果物の中では比較的血糖値を上げにくいとされますが、果糖(フルクトース)やブドウ糖も含まれています。量や他の食べ物で調整しましょう。
アレルギーのある人(とくにバラ科アレルギー)
梨は「バラ科」の果物で、りんごやももなどにアレルギーがある人は、梨でも口の中がイガイガしたり、かゆみが出ることがあります。以下の人は控えましょう。
- りんごやもも、さくらんぼを食べてかゆくなった経験がある
- シラカンバ(白樺)やハンノキの花粉症がある
アレルギーが心配な方は、加熱調理(コンポートなど)でアレルゲンが弱くなるため、一度加熱してから試すのも選択肢のひとつです。
温めるのもあり! 梨は加熱しても美味しい
梨は生で食べるイメージが強いですが、実は加熱しても美味しく食べられます。
すりおろしてレンジで加熱すれば、喉にやさしい梨シロップに。風邪気味のときや、身体を温めたいときにぴったりです。

加熱することで一部のビタミンは減少しますが、逆に体を冷やしにくくなり、消化にもやさしくなるメリットがあります。
温めて食べるメリット
あまり知られていませんが、梨は加熱すると内臓を冷やさず、消化にやさしい食べ物になります。朝や夜など、体を冷やしたくない時間帯には、梨を軽く温めて食べると胃腸への負担が少なくなります。

また、喉や気管支への効果が高まる効果も。
梨に含まれる「ソルビトール」や「アスパラギン酸」などは、喉の炎症を抑える働きがあります。すりおろして加熱することで、風邪予防や喉ケアにもよいでしょう。
ちなみに加熱すると自然な甘みが増します。
監修者プロフィール
なかざわ腎泌尿器科クリニック
院長 中澤 佑介
金沢医科大学医学部医学科卒業。「患者さんに近い立場で専門的医療を提供したい」という思いで2021年、なかざわ腎泌尿器科クリニックを開設。2024年9月、JR金沢駅前に金沢駅前内科・糖尿病クリニックを開設。
<Text:編集部>











