フィットネス
2021年10月22日

【トレーナー直伝!体を柔らかくする方法】体が硬い原因と、柔軟性を高めるポイント (2/2)

カラダの硬さに年齢は関係ない?

 年をとるとカラダが硬くなるというのは、年齢が原因ではありません。その多くは、運動不足などによる筋委縮・筋緊張などが原因なのです。中には「子どもの頃はあんなに柔らかかったのに」「赤ちゃんはあんなに柔らかいのに」と思われる方もいるでしょう。

 これは、子どもの時期はカラダの成長が完成されておらず、関節や関節周囲の組織がしっかり完成していないため柔らかいのです。そのため、子どもの頃と比べるのは意味がありません。

柔軟性を高め、体を柔らかくする方法

 カラダを柔らかくするには、運動を行うしかありません。皆さんもご存知の通り、柔軟性を向上させるにはストレッチ、中でもじっくり筋肉を伸ばす「スタティック・ストレッチ(静的ストレッチ)」が効果的です。

 このストレッチの効果を高めるためには、運動後や入浴後など、筋肉の温度が上がっているときに忘れず実施するとよいでしょう。

静的ストレッチのメリットは、「柔軟性(静的柔軟性)」を高める効果が高いこと。また、筋肉の緊張をやわらげ、血流を良くすることで、疲れや筋肉痛を予防することができます。運動後のクールダウンにもおすすめです。カラダを柔らかくしたいという人は、静的ストレッチが最適です。静的ストレッチは、カラダが温まって体温が上がっているときに行ったほうが高い効果を得られます。運動後やお風呂の後などに行うとよいでしょう。

関連記事:ストレッチの種類と効果を専門家が解説。運動前・運動後におすすめの方法は?

静的ストレッチの一例

足首前後

両足抱え込み

股関節ストレッチ

 また、ウエイトトレーニングも柔軟性の向上に役立ちます。関節の可動域を最大限動かすことを意識しながら、正しいフォームで行ってください。

関連記事:正しい筋トレ効果を得るために。自宅でできる、可動域を広げるストレッチ3選

お酢を飲んでも体は柔らかくならない

 よくカラダを柔らかくするためにお酢を飲むという方がいます。しかし、これは都市伝説です。意味のないことですので行わないようにしましょう。

カラダはすぐに柔らかくなるわけではない

 柔軟性は、筋力と同様、すぐに向上するものではありません。とくにカラダが硬くなりやすい人やケガをしたことのある人は、かなり時間がかかります。しかし、継続して行っていれば誰でも柔らかくなります。

 柔軟性の向上は健康にも役立つことです。日頃から運動を取り入れ、柔らかいカラダを作りましょう。

[著者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。​医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
公式HP公式Facebook

<Text:和田拓巳/Photo:Getty Images>

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