ウェルネスフード
2019年6月28日

発芽玄米のススメ│連載「甘糟りり子のカサノバ日記」#32 (2/2)

 話を発芽玄米に戻しましょう。発芽玄米におみをつけがあれば、もうそれだけで充分なのですが、原稿を頑張りたい時は空腹で気が散らぬよう、張り切っておかずを用意します。ぬか漬けやら納豆やら塩鮭やら。卵焼きもよく作ります。日本食はどうしても塩分が多めになるので、蜂蜜入りの甘い味に仕上げます。卵焼きは残ったら午後のおやつになりますしね。なのですが、午前中だし、発芽玄米だし、と言い訳をして、ご飯をおかわりすることもしょっちゅう。卵焼きもほとんど午後に残ることはありません。

 GI値が低い発芽玄米は血糖値の急上昇を防いでくれます。 GI値とは、体内で食品が糖に変わるスピードを数値化したもの。ググってみたところ、白米は89、玄米は56、発芽玄米は50という数字にたどり着きました。ちなみに食パンは91、ライ麦パンは58とのこと。

 糖質制限ダイエットや炭水化物抜きダイエットがよく話題になりますが、あれって要はカロリーの摂取ではなく、血糖値が急上昇する食品をカットするから効くわけですよね。その点、発芽玄米なら大丈夫です。カットするどころか、むしろ積極的にとったほうがいいように思います。

 玄米は食物繊維とビタミンBが豊富。発芽玄米は発芽する際に酵素が活性化し、さらに栄養素を増やしていくそうです。ストレスを軽減するギャバという成分も含まれているんだとか。エビデンスはわかりませんが、更年期真っ盛りの私には気になる情報です。「発芽玄米を食べると、なんだかハッピーな気分になるんです♡」なんて能天気&無責任なことはもうしませんが、発芽玄米を食べ続け、私自身がそのエビデンスを獲得してみようと思う今日この頃です。

[プロフィール]
甘糟りり子(あまかす・りりこ)
神奈川県生まれ、鎌倉在住。作家。ファッション誌、女性誌、週刊誌などで執筆。アラフォーでランニングを始め、フルマラソンも完走するなど、大のスポーツ好きで、他にもゴルフ、テニス、ヨガなどを嗜む。『産む、産まない、産めない』『産まなくても、産めなくても』『エストロゲン』『逢えない夜を、数えてみても』のほか、ロンドンマラソンへのチャレンジを綴った『42歳の42.195km ―ロードトゥロンドン』(幻冬舎※のちに『マラソン・ウーマン』として文庫化)など、著書多数。『甘糟りり子の「鎌倉暮らしの鎌倉ごはん」』(ヒトサラマガジン)も連載中。河出書房新社より新著『鎌倉の家』が刊行。7月12日には、『産まなくても、産めなくても』の文庫版(講談社)が刊行! ▶Amazonはこちら

<Text & Photo:甘糟りり子>

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