フィットネス
ヘルス&メンタル
2020年8月26日

筋トレ中に起こりやすい3つの怪我「捻挫・肉離れ・オーバーユース」。原因と症状、予防方法を解説 (2/2)

オーバーユース

 捻挫や肉離れのような急性の痛みではなく、徐々に強くなっていく痛みは、使い過ぎにより起こる「オーバーユース」かもしれません。

おもな原因

 オーバーユースは、同じ動作を繰り返し行うことによって筋肉や関節に炎症が起こり、痛みを引き起こします。どんな部位でも、高頻度・高重量でトレーニングすると疲労が蓄積し、痛みに繋がりやすくなります。ベンチプレスで手首に痛みを感じる、スクワット中に膝が痛むなど、動作に無関係な部分でもフォームの崩れによってストレスがかかりやすくなります。

予防と対策

 オーバーユースの痛みを予防するためには、トレーニングプログラムの調整が必要です。同じ部位にばかり負荷がかからないよう見直しましょう。また、トレーニング後のアイシングとストレッチも欠かさないようにしてください。

 なお、動作中で限界近くなってから起こる筋肉の痛みは、乳酸が溜まることによる痛みでオーバーユースとは異なります。

筋トレ前後のウォーミングアップ・クーリングダウンは必須

 残念ながら、ケガを100%防ぐことはできません。どんなに予防をして動作やフォームに気をつけていても、ケガをすることはあるでしょう。しかし知識を備えておくことでリスクを抑えることはできます。とくに筋トレ前のウォーミングアップ、筋トレ後のクーリングダウンはケガを防ぐために重要です。

[著者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。​医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
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<Text:和田拓巳/Photo:Getty Images>

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